アイアンはそれなりに打てるようになったけど、ドライバーがうまく打てないと悩んでいるゴルファーはけっこう多いと思います。
今のゴルフクラブはドライバーだけが突出してヘッドが大きく、ティーアップも高くしないといけません。地面の上のボールを打つのとティーの上にあるボールを打つのでは、まるで別の競技のように違います。
多くのアマチュアゴルファーを指導する三浦辰施プロは、自らも2021年秋までドライバーの打ち方に悩んでいたと言います。その悩みを克服したからこそ、ドライバーを苦手にしているゴルファーに伝えたいことがあるそうです。
「アイアンは大前提として距離を合わせて『あそこに止める』というものなので、球を打つことを考えているんですね。だけどドライバーはやっぱり飛ばしたいと思うじゃないですか。そうするとクラブを速く振ろうとするんです。それが僕のドライバーイップスの始まりでした」
不調に陥ったきっかけはドライバーが飛ぶ人のスイングを見ていたとき、トップで切り返したクラブがものすごく速いスピードでボールのところに戻ってくることに着目したからです。
「それを見て『クラブヘッドが速く戻ってくれば球が飛ぶんだ』と思い込んでしまいました。どうすればクラブヘッドが速く動くか考え始めると、今度は自分の体を止めるんです。そうするとヘッドが早く返るから、ヘッドの動きが速くなったように感じるのです。でも、体を止めてヘッドを走らせているだけなのでフットワークを使わなくなり、クラブが振り切れなくなります」
「これって今になって思えば本来の加速ではないのですが、ヘッドは走っているように感じるから気づかないんですね。だから自分がイメージしたショットと実際に飛んでいる球が違うことがしょっちゅうでした」
「ただ、ゴルフは点だけ合えば球には何となく当たりますし、自分でもいろいろと試行錯誤していましたから、そんなに悩まなかったんですね。そういう状態が4年くらい続いていました」
クラブを速く振るよりもフットワークを使って球を強く打つことが大事
その試行錯誤が根本的に間違っていることに気づいたのは、長いバットで素振りをしていたときでした。
「長いバットで速いスイングをしようと思うと、バックスイング側で力をかけてもヘッドは走らないんですね。『じゃあフォロー側に力をかけるためには何が大事なの?』っていうと、ヘッドを出すことよりもグリップエンドを走らせることのほうが大事なわけです」
「そして『もっと速く振るにはどうしたらいいの?』っていうと、足を踏み込んでいけばいいのです」
「実際にそうやってクラブを振ってみると、今までよりもクラブが速く動くんですよ。そこでようやく、ヘッドが速く動けばボールが飛ぶという認識が間違っていて、『やっぱり球を強くたたかなきゃ飛ぶわけないじゃん』と気づきました」
今になって振り返ると、飛びの三要素がボール初速と打ち出し角とスピン量であり、ボール初速を上げるにはヘッドスピードを上げることが有効だと分かっていたからこそ、数値の部分でそれを追いかけてしまったとのこと。
「アイアンは球を打つことを考えていたので手元の感覚でしたが、ドライバーは速く振りたいと考えていたのでヘッドの感覚になっていました。それが間違いのもとで、ドライバーもアイアンもグリップエンドを動かし続けて球を打つことが大事なのは一緒でした」
「今は情報過多の時代ですから、僕みたいにいろんな情報を入れすぎてドツボにハマっているアマチュアの方がいっぱいいると思うんですよね。そういう方はできるだけ早く気づいて、考え方が変わってほしいですね」
からの記事と詳細 ( アイアンは打てるのにドライバーがうまく打てない現象はなぜ起こる? - e!Golf(イーゴルフ) )
https://ift.tt/dkeh2Oj
No comments:
Post a Comment