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Thursday, August 13, 2020

葵が相原に見せた“不安定な表情”がお見事!石原さとみさんの演技がホント丁寧でした… - フジテレビュー!!

まさかこんなお話になるとは…

前回、ステージ4のがん患者って薬剤師がどうこうできる案件じゃなくね?だけどそれをどんな風に見せてくれるのか…楽しみしかない!って言って終わったわけですが…。

前回、第4話のレビューはこちら!

そのお話が…はじめて患者さんを救いたい!と薬剤師のやりがいに目覚めた相原(西野七瀬)の行動によって好転するわけでなく、逆にそのまっすぐすぎる行動故に暴走しかき乱すでもなく、怪しさプンプンだった七尾副部長(池田鉄洋)の“治験問題”を嫌らしく絡めて社会派方向へ舵を切るでもなく。

だからといって葵のいつものおせっかいによって免疫力アップで告知以上に長く生きられました…みたいな絵空事にするでもない。時間経過は明確にはわからないけれど告知通りに病状は進行し、限られた時間の中で、本当にただただ丁寧に、登場人物たちそれぞれが患者さんに寄り添うことで、“とにかく家族と楽しく過ごす!!”=患者さんの最後の願いを全うすることが出来ましたとさ…って、なんて美しいラスト。(毎回言ってる)

『アンサング・シンデレラ』に出演する西野七瀬

まさかこんなお話に…って言うのは、第2話であった葵のおせっかいもめぐりめぐって病院経営を助ける働きができていましたとさ…みたいな、感情の良し悪しだけでフィニッシュしない、ロジカルにオチをつける、そういうドラマだと思ってたもんだから、今回のような医療モノ特有の生死に関わるお話も、どうロジカルにオチがつけられるのか。例えば新薬や特効薬発見的なね。

だけどそんなこと無理なんじゃないか、かといって感情方面へドラマチックに展開させればさせるほど、これまで創作とリアルの均衡を絶妙に保ってきたのに崩れてしまうんじゃないか…と勝手に心配していたんだけれど、ロジカルにもっていくとか、オチつけるとかそういうこと言ってる僕がゲスいだけで、このドラマは、

「医者は患者を診る。薬剤師は患者の生活や周りの人たちも全部診る」
(第4話、田中圭演じる瀬野のセリフ)

これに尽きるんですよね。これを全うしようとする人物達をどう動かすか、それによってどんなドラマが起こるのか。それをオチ云々じゃなく、とにかく丁寧に描いてみせるのが『アンサング・シンデレラ』なんですよね。

『アンサング・シンデレラ』に出演する田中圭、石原さとみ

特に、伊武雅刀さんが演じるおじいちゃんの感情描写が丁寧でした。家族はこれまでがんを本人に告知しないでいたけれどようやく決断し宣告、だけど抗がん剤治療はしないとおじいちゃんは決める、でもやっぱり家族は抗がん剤治療をして欲しい、少しでも長い時間一緒にいたいと願う。

それによっておじいちゃんは抗がん剤治療することを受け入れる…も、家族と少しでも長い時間一緒にいること、抗がん剤治療の辛さを隠し、無理をして家族と一緒にいることが、自分の一番の願いである“とにかく家族と楽しく過ごす!!”ことになるのか…、そのことを実は影で心配していた信頼できる薬剤師=葵におじいちゃんは相談し、葵はその願いを叶えられるようにする…っていう本当に丁寧な感情の流れ…。

『アンサング・シンデレラ』に出演する伊武雅刀

しかも抗がん剤治療を決意した直後のやりたいことリストっていう、ちょっと嫌な予感や違和感…他者の善意や希望だけで、患者さん自身の願いは叶えられているのか…という不穏を見せておいてから、後半それをちゃんと掬い取っていく展開で、“患者さん自身が願う本当の”やりたい事リストを完成させるっていうね…もう、ホントお見事。

でまた、相原の“目覚め”が実は葵の昔を想起させ…っていうのはありがちなお話だけれど、葵の根本に“今も”あるのは、相原と同じかそれ以上で、家族に寄り添い、患者さんの命にも向き合うことに、全然“慣れてない”。いつだって初心のままで、不安はいつだってあるんだ…っていうのを表情でみせつける石原さとみね!

『アンサング・シンデレラ』に出演する石原さとみ、西野七瀬

中盤、相原に見せた“不安定な表情”がこれまたお見事で、何でそんな顔するんだろう?ってそれを見た時は疑問に思うんだけど、最後まで見た後に振り返ってみると、そういうことだったんだ…葵も相原と同じ気持ち、希望と不安とで闘っていたんだ…ってわかるっていうね。

石原さとみさんって、表情が豊かで、とにかくかわいい!から、一面的に見えがちだけど、実はすごく繊細…。そらそうだよね…。ホント丁寧な演技でした…。

…とかなんとか、丁寧丁寧言いましたが、全然丁寧じゃなかった…もう相当に大味だったのが、萬津総合病院薬剤部VS地域薬局のみなさまとの野球対決ですよ。

決めてもいないのに突然サインを出す販田部長(真矢ミキ)、そのサインを見て謎にセーフティバントを試み失敗する羽倉(井之脇海)、葵にデッドボールかます小野塚(成田凌)、イケメン風吹かせて自分だけヒット打つんかーい!とツッコんだ次の瞬間サード方向へ走り出す瀬野(田中圭)、何回こすったかわからない“中日宇野ヘディング事件”(元祖プロ野球珍プレー)を再現する刈谷(桜井ユキ)、そしてオチはやっぱり我らが販田先生、まさかのグランドスラムで9回表に4点とって、16-15で勝利…って、試合内容が大味すぎる!!

地域薬局チームだって5回裏に8点というビッグイニング出ちゃってるし、この試合内容なら4時間以上はくだらないんじゃないかというほどの大味ゲーム…。なんだけど東京音頭で大盛り上がりだったし…何よりか。

『アンサング・シンデレラ』の第5話

うーん、だけど、やっぱり、この野球対決。もっとドラマチックにするんだったら、萬津チームは裏の攻撃にして(いちおホームだし)、販田先生のサヨナラ満塁逆転ホームランにした方がもっと笑えて、痛快でよかったですよね。…ってそんな丁寧さ、痛快さはどうでもいいか。

で、葵の“何かあったっぽい過去”もあっさり最後に説明する程度で少し安心。あの過去によってドラマ全体が大きく動き出す…のもいいはいいんだけど、ここまで見てくると、葵の過去よりも、葵たち萬津総合病院薬剤部のキャラクターの“これから”がもっともっと見たいと思ってる…から、あのくらいの描写がちょうどいいと僕は思うな…。

『アンサング・シンデレラ』に出演する田中美里

だけど、七尾副部長の企みパートも今回だけで終わらすわけでもないだろうし、そこも気になるし、だからその辺も相まって、そっち方面の大きなドラマも吹き荒れるんだろうな…。ってことはつまり。それもそれで、何が起ころうと楽しみ!

text by 大石 庸平 (テレビ視聴しつ 室長)

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August 13, 2020 at 08:54PM
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