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Wednesday, January 11, 2023

さいたま芸術劇場・芸術監督 近藤良平さんに聞く 「地域の宝石 ... - 読売新聞オンライン

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 彩の国さいたま芸術劇場(さいたま市中央区)の芸術監督・近藤良平さん(54)は、就任から1年がたつ今春から「埼玉回遊」と銘打って自ら県内を巡る予定だ。地域文化を掘り起こし、創作活動につなげる。東京都出身で海外経験も長く、埼玉の芸術・文化を「ほとんど知らない」が、埼玉の魅力発見に期待を膨らませている。(聞き手・奈良橋大輔)

 ――就任前、埼玉のことはどの程度知っていたか。

 「『荒川の向こう側』という程度でした(笑)。サッカーが好きなので、埼玉スタジアムがあるな、とか。ただ、実は父親が県立浦和高校出身で、 調つき 神社(さいたま市浦和区)で遊んだという話は聞きました」

 ――不安はなかったか。

 「むしろワクワクです。埼玉で初めて見て、初めて感じるものがほとんどなので、ドキッとしたりすげえと思ったり。どれも新鮮に感じられます。最近行った滑川町は稲作にため池を利用した名残で沼が多く、沼に関連した独特な文化がありました。沼の維持管理を目的に始まった伝統行事などは県民にもあまり知られていないはず。それぞれの場所に根ざした文化・芸術があり、今はそういう『地域の宝石』を自分の中にため込む時期と決めています」

 ――芸術劇場は来年2月末まで改修で休館。その間の取り組みを「埼玉回遊」と名付けた。

 「そうです。各地域で見たもの、出会った人を自分たちの活動に生かしたい。わらしべ長者のように、人づてに探すのは楽しいですよね。ゴールはまだ自分にもわからない(笑)。自分で見て集めたものをどうやって表現するか。それを考えるのが自分の役割だと思っています」

 ――異なるジャンル、地域をミックスさせる「クロッシング」が鍵と聞いた。 「似たもの同士でやると、どうしても内輪のコミュニケーションで終わり、隔絶された活動になってしまいます。違った表現を生み出す可能性に懸けたい」

 ――浦和の祭りと秩父の祭りの融合とか?

 「それも一つです。でも、その例だと場所は違えど『お祭り』ですよね。本当に異質なものを掛け合わせてみたいんです。とっぴですけど、『調神社とアイルランド人』とかね(笑)。大胆なことに挑んでみて、これまでに誰も見たことがない表現を探し、みんなをあっと言わせたいですね」

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