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Saturday, September 10, 2022

日本唯一のドライブスポット!海を間近に見ながら砂浜の海岸をクルマで走行できる石川県千里浜「なぎさドライブウェイ」の再生プロジェクト|@DIME アットダイム - @DIME

kukuset.blogspot.com

石川県羽咋市と宝達志水町にかかる全長8㎞の千里浜(ちりはま)海岸は、日本で唯一、海を間近に見ながら砂浜を車で走ることのできる「なぎさドライブウェイ」がある。きめ細かな砂がぎゅっと引き締まっていることが車両通行を可能にしているのだが、かなり前から海岸浸食により砂浜幅が減少。地元では維持・回復のため長年にわたり再生プロジェクトが進められている。

砂浜を車で走ることができる理由

なぜ千里浜海岸は車で走ることができるのか?

最大の理由は、砂粒のサイズが通常の1/4ほどと小さく、水を含むと引き締まる性質を持っているから。地元の漁師は昔からそれを知っており、水揚げされた魚を積んだトラックで砂浜を走っていたという。

1955年、それを見ていた地元のバス会社が「もしや」と試しにバスを走らせてみると、思った以上に快適に走ることができた。以来、美しい海岸線と海を間近に見ながらのドライブは、能登の重要な観光資源になった。

年間1mも砂浜幅が減少していた

ところが、冬期の風浪や台風などの影響で、年々砂浜幅の減少や浸食が進み、波浪時に車の通行規制を行う日数が増えてきた。参考までに、1986~2009年のデータ(9月測定)によると、千里浜海岸全体での平均的な汀線(海面と陸地の境界線)後退量は年間約1m。このままでは貴重な自然・観光資源が消滅してしまう……。

そこで石川県は国などと連携し、2005年から千里浜海岸保全対策検討委員会を開催。ここ20年間で30~50mもの汀線後退が見られたとの報告のほか、地質や自然環境、外力特性(風の方向や出現頻度)、漂砂の状況などの調査結果を検討。

どのような対策が行われてきたのか

その後、2011年に「千里浜再生プロジェクト委員会」を設立し、定期的に会議を進めながら、

・人工リーフの整備着手 2010年~
今浜地区、羽咋地区にて実施。

・養浜 2012年~
海上、陸上からの投入。

・砂流出防止(サンドパック) 2012年~

などを行ってきた。

結果、年間約1mで後退してきた汀線は、年間約0.2mの前進へと転じた。これまで減少してきた砂浜幅からすれば、ようやく浸食を食い止めた感もあるが、自然を相手にここまで対抗してきたことは注目に値する。

計画は長期的

千里浜再生のイメージは、当面の目標として砂浜幅35m。長期的には50mを掲げている。もちろんこれは季節により変動があり、台風などで一気に状況が変わることもあるため、あくまで平均的な数値ではある。

今後は先に紹介した工法を継続しつつ、シミュレーションを繰り返し、ドライブウェイの利便性向上を図るための海岸管理への活用というソフト施策も検討している。

ちなみに、筆者も千里浜なぎさドライブウェイを実際に走ったことがある。最初は「大丈夫かなぁ……」と不安があったものの、ハンドルに伝わる感覚は一般道と大差なく、快適に走ることができた。

砂浜なので人が横切ったり釣り人もいるため、慎重に走ることは忘れずに。

千里浜LIVEカメラ

取材・文/西内義雄

協力:石川県土木部河川課

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