こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。「ツジメシの日常メシと週末メシ」シリーズ、今回の週末メシは、以前僕が間借り営業していた「くせものやツジメシ 」のこの季節の定番メニューを作りやすくアレンジしたものをご紹介します。
パクチーと春菊に塩鯖を合わせ、ナンプラーで味付けをするという、まさに
癖+癖=うまい!
という一皿。お店では鯖をスモークしたりとひと手間をかけていましたが、今回は簡単に市販の塩鯖をグリルで焼いて葉っぱ類と合わせるだけ。それも面倒なら、ブリなどの刺身を使っても美味しいです。そのやり方は後半に書いていますので最後までお付き合いください。
ビール、サワー、ワインはもちろん、日本酒にも合います。渋めのお茶と合わせるのもいいかもしれません。今週末の晩酌のお供にいかがでしょうか?
ツジメシの「鯖パクチー春菊サラダ」
材料(作りやすい量 つまみなら2-3人分)
- 春菊(葉の部分だけ) 25g
- パクチー 25g
- 塩鯖 半身(今回のものは130g)
- オリーブオイル 小さじ1
- おろしニンニク 小さじ1/3
- ナンプラー 小さじ1
- レモン汁 小さじ1/2
春菊とパクチーはそれぞれひとつかみくらい。もりもり食べられるので「ちょっと多いかな?」くらいで大丈夫です。
作り方
春菊は葉だけちぎって使います(茎は炒め物や味噌汁に使っても美味しいです)。洗って水気を切り、さらにペーパーなどでしっかり拭き取り、長いものは半分に切ります。パクチーも同様に洗って水気を拭き、切ってておきましょう。
塩鯖は硬いヒレの部分、骨を取り除きます。腹骨は包丁ですき取り、血合骨は骨抜きで抜きました。「骨は食べながら外すからいいよ」という人はそのままでもいいのですが、葉っぱ類と鯖を一緒に食べたほうがより美味しいので、できたらここは頑張って骨を抜いてください。
2-3cm幅に切り分けます。端のほうがカリッと焼けて美味しいので、できたらそぎ切りに。
魚焼きグリルを熱し、塩鯖を並べてこんがり焼きます。今回は両面焼きのグリルを強火で2分ほど余熱し、くっつき防止に網にペーパーで油少々(分量外)を薄く塗ってから鯖を並べ、中火で6-7分焼きました。
焼けたら鯖はそのまま少しおいて冷まします(熱々だと葉っぱがしんなりしてしまいます)。
ボウルにオリーブオイルとおろしニンニクを入れて軽く混ぜ、パクチーと春菊を加え、油が全体に回るまで混ぜます。先に油をまとわせることで、味付けしたときに葉っぱがべしゃっとしにくくなります。
器に葉っぱ類を盛り、塩鯖を乗せ、ナンプラー、レモン汁を回しかけたら出来上がり。
味付けはあえてドレッシングのように最初から混ぜず、味の濃いところ薄いところ塩っぱい酸っぱいがありつつ、全体として塩鯖の塩気でまとまる感じにしています。ざっくり混ぜながら、葉っぱと塩鯖を一緒にいただきましょう。
パクチーと生の春菊という個性の強い葉っぱのコンビと、香ばしく焼いたうま味と塩味のある塩鯖を、ナンプラーの香りがまとめます。
最初にも書いたように、いろんなお酒と相性がよいと思います。ビールやサワー類はもちろん、白ワインなら軽めの酸味が効いたものでもしっかりめのものでも、日本酒も同様に淡麗なものでも旨口のものでもいけそうですね。
レシピは最小限にしましたが、お好みで、
- 唐辛子の小口切り(あれば生の青唐辛子が合います)を少量入れて少しだけピリッとさせても(パクチーと春菊をオイルと和えるときに加えてください)
- 具材を追加する場合は、紫玉ねぎのスライス、小ネギを3-4cm長さに切ったもの、長ネギの3-4cm長さの細切り、ししとうの小口切りなどをお好みで、でもあくまでパクチーと春菊がメインな感じがよいと思います
- 食感のアクセントに、刻んだピーナッツやくるみ、松の実などのナッツ類を少し
と変化も付けられます。
焼いた塩鯖の代わりに生魚(刺身用)を使う場合は、サクまたは刺身に塩(1%程度、100gの魚にに対しひとつまみ強)をして10分以上冷蔵庫に置き、出た水気を拭き取ってからひと口サイズにカットし(刺身ならそのままでOK)、同様に使ってみてください。ブリ系(ブリ、カンパチ、ヒラマサ、またそれらの小型のもの)、アジ、イワシ、サワラなどが合うと思います。
タイトルを見てピンときた方、ぜひ試してみてください。
作った人:ツジメシ
本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。
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