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Tuesday, December 20, 2022

【心理学科】こども遊び広場で科学的思考を育てるおもちゃ作りを ... - 福山大学

kukuset.blogspot.com

いかに子を育てるかは、世の中の全お父さん、全お母さん共通の大きなテーマです。こども遊び広場ではそんなお父さん、お母さんへのヒントをたくさん提供しています。

本日は11月のこども遊び広場の様子について、心理学科濱本有希助手からの報告をお届けします(投稿は学長室ブログメンバーの大杉です)。


心理学科の濱本です。

11月26日(土)に、こども遊び広場では、愛媛大学名誉教授で愛媛大学教育学部附属幼稚園の園長をされていた深田昭三先生をお迎えして「科学的思考を育てるおもちゃを作ろう!」を開催しましたので、その様子を紹介します(こども遊び広場に関する過去の記事はこちら)。

皆さんは「科学的思考を育てるおもちゃ」とは、どんなおもちゃだと思いますか?実は、参加申し込みをされる保護者の方からも、どんなおもちゃを作るのかという問い合わせを多数いただきました。しかし、当日まで答えは秘密ということで、私(濱本)もとっても楽しみにしていました。

参加者は、密を避けるために先着10組までとさせていただいていたのですが、定員がすぐにいっぱいとなり、申込受付終了となりました。

<参加者募集のチラシ>

当日は、未就学児11名、小学生3名、保護者10名、同伴の赤ちゃん1名の合計25名の参加者と、大学生7名と教職員5名という総勢37名での活動になり、科学的思考を育てるおもちゃ作りは大盛況でした!!

深田昭三先生は、自由遊び用に珍しいおもちゃをたくさんご持参くださったので、開始時間前に到着した子どもたちは、いろいろなおもちゃを手に取って、とても楽しそうに遊んでいました。遊び方を説明しなくても、子どもたちは自分なりに工夫して楽しく遊ぶことができていました。

<活動開始前に自由遊びをする子どもたちの様子>

最初に、赤澤淳子教授から開会の挨拶と今日の活動の紹介があり、本谷真衣さん(発達心理学研究室3年生・広島県立松永高等学校出身)から深田昭三先生の紹介がありました。深田昭三先生は、幼年期の豊かな科学的探究を育む教材や実践モデルの開発に関する研究をされていて、『育てたい子どもの姿とこれからの保育』など多数の著書があります。

<開会の様子>

続いて、まずは深田昭三先生が、子どもたちの前で新聞紙を大きくちぎったり、小さくちぎったりして、飛び方が違う様子を見せてくださいました。それを見た子どもたちは、実際に新聞紙を使って、面白い飛び方をする方法を試してみる活動をしました。子どもたちは、新聞紙を与えられただけだったのですが、様々な形にちぎって飛び方の違いを見て大喜びし、会場はとても盛り上がっていました。

<子どもたちが新聞紙を破いて飛ばしている様子>

新聞紙で遊んだ後は、はさみを使って、折り紙や画用紙を切ったり、ひもをくっつけたりして、面白い飛び方をする形を探しました。

<子どもたちが画用紙を切ったり紐をつけたりして飛ばして遊ぶ様子>

遊んでいるうちに、子どもたちは、部屋に設置してある扇風機を発見し、風を使って飛ばす工夫を始めました。

<子どもたちが扇風機の風を使って遊ぶ様子>

その後、深田昭三先生から、くるくる回って落ちるプロペラ型のおもちゃの作り方を教わりました。子どもたちは、保護者や大学生に手伝ってもらい、一生懸命に自分だけのおもちゃを作りました。

<くるくる回って落ちるおもちゃを紹介する深田先生>

<子どもたちがくるくる回って落ちるおもちゃを作る様子>

最後に、深田昭三先生から、紙皿をくるくる切って蛇のような形にして紐を通し、くるくる回りながらついてくるおもちゃの作り方の紹介がありました。

<紙皿のおもちゃを紹介する深田先生>

<子どもたちが紙皿を切っておもちゃを作る様子>

子どもたちは、飽きることなく、終始夢中で活動に参加していました。

「こうしなさい」、「あーしなさい」とうるさく言ってしまうと、科学的思考は育たないそうです。これで育つのは、言われたとおりにする能力だけです。科学的思考を育てるためには、あえてあまりうるさいことを言わないことがポイントだそうです。サンプルを作ってみるときも、あえて簡単にします。そうすると、「僕はもっとすごいのができるぞ!」「私はもっときれいなのができる!」という気持ちが育ってきます。

科学的思考を育てるためには、あまり制限をしないことが大切だそうです。子どもの発想を大切にして、子ども達が工夫する体験をする。さらに、また工夫をして体験をする。この繰り返しが、科学的思考を育てるためにとても大切ということでした。私(濱本)も、我が子の科学的思考を育てるため、うるさいことは言わず、できるだけ制限をせず、色んな工夫ができる環境を提供してあげたいな!と思いました。

そして、活動終了後には、藤井愛海さん(発達心理学研究室3年生・福山市立福山高等学校出身)による深田昭三先生への謝辞と参加者への挨拶がありました。

どうやったら上手にくるくる回るのかな?どうやったら上手に切れるかな?など、しっかり考えて、大学生も子どもたちも楽しくおもちゃ作りができました。深田先生、ありがとうございました。

参加してくださった皆さんには、作ったおもちゃをすべてお持ち帰りいただいています。お家に帰っても、是非作ったおもちゃで遊んでみてほしいと思います。

最後に集合写真を撮影しました。撮影の時だけマスクを外しています。

<集合写真>

活動終了後に、保護者の方々から、個別にお礼のメッセージをいただきました。いただいたメッセージを少し紹介します。

  • Sちゃん(5歳)の保護者の方から

久しぶりの参加でしたが、先生方や学生さん、他の参加者の方々の温かさを感じられ、有意義な時間でした。材料を十分用意してくださっていたので、我が子も黙々と取り組んでいました。家庭だと片付けのことがよぎってしまうのですが、みんなで片付けたり学生さんの力を借りたりして、おおらかでいられたのもありがたかったです。ありがとうございました!

  • Hちゃん(4歳)の保護者の方から

はじめてこども遊び広場のイベントに参加しました。科学的思考を育てるおもちゃ作りと聞いて、難しいのかなと思っていましたが、特別なものを用意する必要もなく、簡単なもので科学的思考を育てることが出来ると知りました。ありがとうございました。

  • Tちゃん(4歳)の保護者の方から

自宅にあるもので簡単に作れるおもちゃや遊び方を紹介してもらえたので、自分も子どもたちとやってみようと思いました。

次回は、2023年1月21日(土)に、東雲女子大学の小池美知子教授を迎えて、リトミックを行う予定です。

ご協力くださった皆様、ありがとうございました。今後もこども遊び広場の活動にご期待ください!


科学的思考を育てるおもちゃ、素敵ですね。子どもが自らが発想し、工夫し、体験できる環境を作るのが難しい!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな時はまた、こども遊び広場の活動も覗いてみてください。きっといろいろなヒントが得られることと思います。

学長から一言:今回の「こども遊び広場」に参加した子ども達は、独自なおもちゃ作りを通じて、自分であれこれと科学的に考える体験ができたようです。子ども達の楽しそうな笑い声が聞こえてくる気がします。指導に当たってくださった深田昭三先生に私からも感謝を申し上げます。最後の集合写真に子どもの姿が少ないのは、指導に当たった関係者のお子さんたちだけだからでしょうね。

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