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Sunday, October 2, 2022

機械学習の限界を超えた「深層学習」とは - 日経ビジネスオンライン

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AI(人工知能)スタートアップのトップランナーであるPreferred Networks(プリファードネットワークス、PFN)が“文系”ビジネスパーソン向けに総力を挙げてつくり上げた書籍『AIってそういうことか! ビジネスの現場で使えるPFN式活用法』(日経BP)。連動企画として、PFN最高経営責任者の西川徹氏による「『深層学習』で進化した“3つの力”」を数回に分けてお届けする。

 連載の初回はまず、「AI(人工知能)」がどんなものなのか、なぜ今ここまで注目されているのかを、実例を見ていただきながら説明していきます。まずはその外観をつかみ、イメージを膨らませていただければ幸いです。

 AIといってもいろいろな分野がありますが、今最も注目を浴びているのは「深層学習」、英語でいうと「ディープラーニング」です。それを受け、AIが今非常に盛り上がっているわけです。

 過去には1970~80年代に登場したルールベースの「エキスパートシステム」など、AIと呼ばれるさまざまなシステムがありました。深層学習の登場以前から盛り上がりつつあったのが「機械学習」。

 機械学習もAIの1分野で、大量のデータを学習させることでそのデータに内在する隠れた性質やルールを発見するというものです。我々も例に漏れず、その機械学習を用いて自然言語処理や検索エンジンの性能向上などの試みを行っていました。

 「データを入れれば機械が勝手に学習してくれる」というと聞こえはいいですが、当時の機械学習では、精度を上げることが困難でした。その問題に特化したチューニングを行ってようやく精度が上がることもあるレベルで、なかなか実用化までは到達しなかった。その状況を、深層学習が一気に塗り替えていったのです。きっかけは2012年にグーグルが出した有名な「猫論文(キャットペーパー)」でした。

 「一般物体認識」と呼ばれる、写真に写っているものが犬なのか猫なのかパンケーキなのかを認識するタスクがありますが、それまでの機械学習のさまざまな手法に対し、深層学習は非常に深いニューラルネットワーク(神経細胞のネットワーク構造に似た数理モデル)にさまざまな工夫を施し、たくさんのデータを学習させることによって、それまでの手法をはるかに超える精度を出すことに成功したのです。

 この「認識」は非常に重要なタスクで、特にクルマの自動運転やロボットを動かすといったことを行おうとしたときに、周りの状況を認識することが非常に重要になってきます。自動運転だと前に何があるのかが分からないとぶつかってしまいますし、ロボットが正しく動作するためには周囲の物体を認識し、それに合わせて正しい動作を生成する必要があります。認識の精度を上げることが、いろいろなものを自動化する上で非常に重要になるわけです。この認識の精度を大きく向上させたのが、深層学習の大きな力の一つです。

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