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Saturday, July 23, 2022

ビリギャル・小林さやかさん「日本人の自己肯定感の低さ」に課題意識。コロンビア教育大学院に進学する理由とは【2022年 上半期回顧】 - ハフポスト日本版

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ーー講演など教育に携わる中で何か心境の変化もあったのでしょうか?

教育活動をしていく中で、課題に直面しました。講演を今まで500回以上やってきて、聴衆は25万人を超えました。毎日いろんな学生や先生や保護者の方と対話するというのを7年やりました。

ビリギャルの話になると、私はもともと頭が良かったから合格できたという反応がすごく多いんです。それがまさに日本の課題だとすごく思っていて、日本人の自己肯定感の低さの現れだと感じています。「もともと頭がいい」「地頭がいい」とよく言うけど、そもそもそれって一体何だろうとよく考えます。

仮に私があのまま慶応に受からなかったら、もっと言うと坪田(信貴)先生に出会わなかったら、「もともと頭がいいよね」と言われる世界線はあっただろうか。絶対になかっただろうなと。

私は高校3年生の時に坪田先生に言われた言葉を今でも覚えていて、「さやかちゃん、このままいくと本当に慶応に受かると思うよ」と。「だけど、もし慶応に受かったら、周りの人はね、君にこう言うよ。もともと頭が良かったんだね」と。

「でも、君が同じだけの努力をして、同じだけの実力をつけて、受かるはずだったのに、慶応の試験本番の日に熱を出して集中できなくて、実力を発揮できなくて落ちたとしよう。つまり、プロセスが全く一緒で結果だけが違ったとしよう。そしたら周りの人は君に必ずこう言うよ。ほら、どうせ無理だって言ったでしょ」と。

確かに、私は慶応に受かるまでは「もともと頭がいい」と言われたことは一度もなかったので、世の中の反応を見て、本当に坪田先生の言った通りになったなと。人は結局、結果からしか判断しないんだなと思いました。

環境が才能を引き出す、周囲の人が重要

この7年、なんであのとき私は慶応に受かったんだろうと、すごく冷静に分析できました。あれは絶対に環境のおかげだったと思っているんです。仮にもともと才能があったとしても、環境に恵まれなければ発揮できなかった。

私は「環境=人」だと思っていて、今の日本の社会で、「やろうと思えば何だってできる」と周りが信じてくれることがいかに貴重なことか痛感してきました。だから、子供たちの未来を明るく照らすためには、講演して回るだけでは足りないと思ったんですよね。子供たちの周りの環境が変わらないといけない。

もっと主体的に学んで、学びというものをどんどん楽しんで、生涯にわたって学び続ける学習者を育成するためには、学校や家庭、そして地域教育でどんな環境や経験の場を子供たちに用意すべきなんだろうか。そういうテーマで日本の大学院で学習科学を学びました。

修士論文を書きながら、やはり私も日本からいったん出て修行して、いろんな価値観に触れて、持っているバイアス(偏見)を全部ぶち壊して自分自身をアップデートしないと、これ以上のことはできないなと思ったので、次は海外に挑戦しようと決めました。

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