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Sunday, June 19, 2022

深いいウルトラマン | GQ JAPAN - GQ JAPAN

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1966年1月からはじまった特撮TV番組『ウルトラQ』。それがお茶の間までにも怪獣ブームを巻き起こした。続く第2弾が『ウルトラマン』であった。

放送開始前『ウルトラマン前夜祭』というPR番組まであり、ブームは最高潮、ウルトラマンは元より、特撮の神様・円谷英二さんまでもが杉並公会堂の舞台に立っておられた。

もう、その頃にはかなりイカれた怪獣少年だった僕は父親のカメラで何度もテレビを画撮しまくっていた。

それ以前にもウルトラマンの造形は少年漫画雑誌などで見て知っていたが、やたら顔の表面がボツボツの〝あばた〟 面だった。それに薄っすら口が開いていて微かに笑っているように見える(後にマスクは何度か作り直されるが、初期型が一番ミステリアス)。彼はM78星雲(光の国)からやって来た宇宙人だという。〝ふーん〟と、当時、僕が思ったのは、あくまで怪獣ファンだったからだ。本当は巨大ヒーローに退治されなくて、時間ギリまで大暴れして欲しかった。本編でも科学特捜隊のイデ隊員が、結局、怪獣はウルトラマンがやっつけるわけで、僕らが存在する意味がないといじける回があった。だって〝大怪獣のあとしまつ〟もウルトラマンが宇宙の怪獣墓場に葬ったりするんだもん。

ま、そんなよく出来た脚本もウルトラマンの人気のひとつ。最終回の意外な結末にも大層、驚いたものである。

僕は小学4年生で突如、怪獣から仏像に趣味をシフトした。理由は割愛するが、密教仏の異形に怪獣を感じたことも大きかった。

その時、ウルトラマン初期型マスクの謎も解けた。口元に微笑を湛えてたのはアルカイック・スマイル、それは朝鮮半島から伝えられた弥勒菩薩の特徴ではないか。たぶん、その光の国とやらも弥勒がいるとされる天界のひとつ(兜率天)だ。

そんな持論を熱く喋る僕に一時期、クラスメイトは遠退いていったこともあるのだが。

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