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Sunday, May 22, 2022

「窮屈に生きなくていいための手段を増やしたい」 整形は自分を幸せにしないとわかっていても突き進む理由|秋田魁新報電子版 - 秋田魁新報電子版

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総額300万円をかけて変身を遂げたみるくナースさん(画像:本人提供)
総額300万円をかけて変身を遂げたみるくナースさん(画像:本人提供)

 現在までに総額300万円をかけて美容整形を重ねているみるくナースさん。地元にいた中高時代には、自分の顔に悩むことはなかったが上京後、SNSがきっかけとなり二重整形に踏み切ったという。そこから整形をくり返すものの、「整形をする度に自己肯定感は下がる一方」だと話す。26歳にして、美容皮膚科プロデューサーとして都内でクリニックも立ち上げた彼女が、それでも整形をやめずに突き進む背景には何があったのか。

【画像】「自分の顔の満足度は20点くらい」素朴な整形前から総額300万円かけた現在までみるくナースさんのビフォーアフター

■「知らない人から悪口がくるようになって、自分はブスなんだと思うようになっていった」

 中高時代は自分の顔を可愛いと思っていたみるくナースさんが「自分の顔が嫌だ」と思うようになったのは上京後のこと。高校卒業後に入学した看護専門学校で、つけまつげやカラコンを当たり前のようにしている周りの子たちと比べて、「私ってダサい、遅れてるのかも」と思うようになっていった。

「ちょうどその頃、Twitterを始めました。あるとき、ポートレートモデルをしないかと声をかけられて嬉しくてネットに載せたら、知らない人から『ブス』とか悪口がくるようになって。そこから自分ってブスなんだと思うようになっていき、20歳の時、二重整形をしました」

 二重整形後もまだ自身の顔に満足はできず、Twitterで整形アカウントを作って情報収集を開始。そこで自分と同じような団子鼻が整形で綺麗になっているのを見て、看護師になって2年目のボーナスで渡韓し整形をした。当時は、アンチによる悪質な嫌がらせにも遭っていたそう。

「リアルアカウントでしか顔出ししていなかったのに整形アカの方が特定され、掲示板に晒されました。勤務先や本名以外にも、風俗で働いているとかあることないことまで書かれました。それで迷惑をかけられないと思い、病院を辞めました」

 そんなアンチからの中傷にも屈さず、整形をSNSで公表しようと思ったのは、嫌がらせを整形とは紐づけていなかったからだという。

「顔をがっつり出したのはここ1年なんですけど、『整形したということ自体は何も悪くないでしょ』って思っていました」

■「整形が私を幸せにすることはない」 施術を重ねるたびに自己肯定感は低くなっていく

 病院勤務から美容クリニック勤務を経て、現在は美容皮膚科クリニックを経営するみるくナースさん。クリニックをプロデュースするのがずっと夢で、Twitterで「プロデュースしたい」とつぶやいたところ、それを見た知り合いの経営者に声をかけてもらい、現在に至る。

 そんな彼女が整形をしたことよって得られた一番のものは“環境”だった。「整形をしていなかったら、今の仕事にも就いていなかったと思う」と振り返る。

「でも一方で、整形によって自己肯定感はどんどん低くなっています。整形を重ねる度にやりたいことが増えていってしまうんです。カウンセリングに行った時に指摘された部分を鏡で見て気づいてしまったら最後、輪郭、おでこ、左右差がある場所とか全部気になってしまう。整形することに慣れちゃっているから不安もないし、貯金もあるからやらない理由がないんです」

 現時点での自分の顔の満足度は20点くらい。「自分の世界での自分はいつだってビリ」だと彼女は語る。整形を経た現在の状況についても、不幸だとは思わないが自分の中の幸せには遠いという。

「満足いかないところがあると自分は幸せじゃないから、一生幸せにならない気がする。可愛くなるために整形という努力をした自分はすごいなって思うけど、ただそれだけ。整形が私を幸せにすることはないと思います」

 それでもさらにもっと頑張ろうと突き進んでいけるのは、「とにかく強くなりたい」という想いがモチベーションになっているからだそう。

「自分という人間に自信がないから。数字として出るものしか自信になっていかないんです。フォロワー数、クリニックの展開数、総資産額、様々な経験値……。誰が見てもすごいと思うことで自分を固めないときつい。顔の美醜は人によって価値観が変わるから、あまり評価の材料にしたくないです」

 また、学歴にコンプレックスがあったことも、みるくナースさんにとっては大きかった。

「国立大学に落ちて専門学校へ入学したことは、当時の私にとって不本意なことでした。整形前は、外見より学歴コンプレックスの方がひどかったかもしれない。そういうこともあって、これ以上窮屈に生きなくていいための手段を増やしたかった。それが私にとって資産運用と整形や資格取得を含む自己投資でした」

 今後は、「性別、年齢によってハードルを感じないような取り組みをしていきたい」という想いを抱えている。

「偏見や差別が嫌いなんですけど、世の中にはそういう人も多いから、美容医療を通してなくしていきたいです」

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