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Friday, March 18, 2022

パンの名店"HOKUO"閉店へ…「とてもショック」43年の歴史に幕もファンの熱意受け新店舗を模索 - FNNプライムオンライン

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 札幌発祥のパン専門店、HOKUO(北欧)。

 3月に最後の1店舗が閉店を迎えますが、閉店が決まってからも連日多くのお客さんが来ています。

 「いらっしゃいませ、21年間ありがとうございました」

 HOKUOの斉藤 豪 社長(47)。

 自ら店頭に立って接客します。

 3月、HOKUO最後の1店舗が閉店し43年の歴史に幕を降ろします。

 多くの人をとりこにした味にこだわってきた焼き立てパン。

 20代女性:「ここの塩パンが大好きだった。最後のお店で閉店はすごいショックでした」

 40代女性:「今パンが値上がりしてけっこう高い。値段も手ごろでおいしかった。閉店になるまで買いに来る」

 閉店が決まったあとも絶えないお客さん。それが、社長の決意を後押ししました。

 HOKUO 斉藤 豪 社長:「HOKUOはつぶしてはいけないのかな」

 1979年に創業した“北欧”。最大で37店舗を構え、北海道を代表するパン専門店でした。

 その礎にあるのは、こだわりぬいた生地です。

 HOKUO 福田 智昭 製造部長:「主に上級の一等粉、強力粉に薄力粉をブレンドしている。一般的な生地よりは卵などが多く、リッチな生地で作っている」

 その生地をベースに8時間の手間をかけ生まれたミルクパンのプルニエが、HOKUOの原点です。

 HOKUO 斉藤 豪 社長:「もともと“北欧”にはこの1種類しかない。酪農王国北海道にちなんで始まった」

 しかし、競争が激しくなり2001年ごろから経営が悪化。店舗数を減らしましたが、新型コロナウイルスが追い打ちをかけます。

 HOKUO 斉藤 豪 社長:「コロナ禍になってどうしようもない状態で、手稲店を閉店せざるを得なくなった。最後に残ったのはアピア店だった。アピアにも救済措置をとっていただいた」

 一時、前年の30%にまで落ち込んだ売り上げも原価率を徹底的に管理し値上げをせず、接客の改善などにより、わずか1年で150%にV字回復。

 しかし、2022年3月末の契約満了を機に閉めることを決めました。

 HOKUO 斉藤 豪 社長:「今回はけじめということで3月22日で閉店に…」

 3月9日、張り紙で閉店を知らせると…。

 50代女性:「閉店だと聞いたので寄ってみた。高校生のときに学校帰りによく来ていた」

 パンには家族との思い出が詰まっています。

 60代女性:「子どもが『なくなるから買って帰ろう』ということで来た。丸くてトマトのピザ風のがあって。亡くなった母が好きだった」

 50代女性:「娘は知らない世代なので懐かしい話をしていた。昔からあったパンはこれとか、これは知らないとか話しながら買ってました」

 SNSなどで閉店を聞きつけた多くの人が店を訪れています。

 工場もフル稼働し1日4500個ものパンを製造してます。

 HOKUO 斉藤 豪 社長:「その次の日の木曜日くらいからお客さんが2割増え、土曜日には160%、日曜日には220%くらい。わざわざ遠方から来たという人もいた。“北欧”はつぶしてはいけないのかなという風に変わった」

 斉藤社長、ファンの熱意に後押しされ新たなHOKUOを作り上げる事を決意。

 従業員もその想いを受け止めています。

 HOKUO 福田 智昭 製造部長:「ここまで苦楽を共にしたから。くじけないタイプですから社長は」

 新たなHOKUOのイメージをたずねると…

 HOKUO 斉藤 豪 社長:「たくさんもらうのではなく、多くの方から少しのもうけをいただくことで、地域貢献し喜んでもらいたい」

 現在、新店舗探しと、新商品開発へ向けクラウドファンディングの立ち上げなどに奔走する斉藤社長。

 4月中旬にも、また札幌で新たなHOKUOのパンが食べられるかもしれません。

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