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Monday, June 22, 2020

コロナ後の日本についてゆっくり話そう。【パトリック・ハーランさん×長塚圭史さん 対談】(クロワッサンオンライン) - Yahoo!ニュース

自粛を余儀なくされるエンタメ業界。苦境をバネに変化は起きるのか。 演劇とお笑いの世界に身を置く2人がアフターコロナの未来を見つめる。

どんなに狭いハコでも上演中は別世界にワープできる。劇場はほんとに魔法の空間。(パックン) 演者がいて、観客がいる。それだけで世界はどこまででも広がっていくんですよね。(長塚さん)

新型コロナウイルスで劇場の扉が閉ざされて1カ月以上経つ4月某日。約50年の歴史がある小劇場の舞台で対話の幕は上がった。 パトリック・ハーランさん(以下、パックン) 今回のコロナの感染拡大で、エンターテインメント業界は大変な打撃を受けていますが。 長塚圭史さん(以下、長塚) 演劇界は2月末から自粛で仕事のキャンセルが続いて、仲間も借金を抱えて。おもしろいことなんて一つもないです。演劇は、基本的に劇場という密閉空間でやるものなので、ウイルスとは非常に相性が悪いですね。 パックン そうですよね。実は僕のお父さんは、軍の仕事をしながらアマチュア劇団の演出家をやっていたんです。

長塚 お父様が手がけた演劇をご覧になったことは? パックン はい、6歳の時から出演もしてました。お父さんが働いていた空軍アカデミーにはバカでかい劇場があって、そこのキャットウォーク(舞台袖上部にある細い通路)に座って、足をぶらんぶらんしながら稽古を見ていた記憶があります。だから演劇も、劇場のこの空気感も大好きで。 長塚 演劇って表現する人と見る人がいれば、そこに価値が見出せるもの。パックンと僕が、ここである設定のもとに演技を始めたら、僕らの会話一つ、動作一つで海辺だろうが山だろうが、見ている観客をどこにでも連れていくことができる。それって僕らが持つ原始的な能力で、劇場はその能力が活性化される場所だと信じているんです。 パックン 僕は大学卒業後に来日して、福井県で英会話の先生をしながら地元の「シベリア寒気団」という劇団に所属していました。この劇場よりずっと狭い車庫みたいなハコでしたが、劇が上演されている1時間半は、そこは別世界にワープできる魔法の空間でした。この先、それが体験できないとなったら、経済損失以上に大きなものがこの世界から消えていくと思います。 長塚 文化って、みんなでシェアしている実感が大切なんですよね。今年の初めに寅さんの新作映画を観たんですが、上映後にあちこちで「よかったね」とか言うのが聞こえてきて、「いいなあ」と。テレビやネットは完全に自分一人の世界。でも文化というのは、こっちで見ている人がいて、あっちで見ている人がいるという感覚がないと成り立たないと思うんです。その点、劇場は「今、ここ」にあるもの以上の世界が広がっていて、しかもそれを客席でシェアできる、すごい場所なのです。でも演劇との触れ合いが深い欧米とくらべ、日本ではそれが価値としてほぼ認められていない。この価値を認識してもらえないまま、劇場が閉ざされていくのは恐怖でしかないです。

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