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Monday, May 4, 2020

夏の甲子園出場5回の熊谷商はLINEグループを活用してアドバイス - 高校野球ドットコム

夏の甲子園出場5回の熊谷商はLINEグループを活用してアドバイス

2020.05.05


熊谷商の取り組みとは?(※写真は2019年6月撮影)

 緊急事態宣言が発せられて休校要請という形になっても、同県内でも地域によっては少しずつ事情も異なっているというのも正直なところだろう。熊谷商の場合は、教員は4月頃までは毎日学校へ出て、小出しで日程の組み直し会議などに追われていたという。野球部を指導する新井茂監督も、そうした校務を進めるために、学校には通っていたようだ。

 しかし、17日以降は基本的には在宅勤務という形になり、ほとんど学校に行かなくなった。たまに書類整理などの関係で学校へ出た際に、グラウンドに出向いて一人で草むしりなどを行う程度だという。 「放っておくと、草はよく伸びますよ。それを摘みながら、(何もない中で赴任して0からグラウンド作りと野球部活動を始めた前任校の)八潮南に赴任した最初の頃を思い出していました(苦笑)。黙々と草むしりしていると、いろんなことを考えますね」

 そう言っていた新井監督だが、母校でもある伝統校の熊谷商で指揮を執るようになり、チームも徐々にかつての名門熊商の復活の兆しを感じさせてきたところでもある。だから、もちろん今回のこの事態は厳しいし無念の思いでいっぱいである。しかし、そんな中で何が出来るのか、何をやっていかれるのかということを模索しながら取り組んでいる。

 今季のチームは、秋季大会はもう一つチームとしてまとまり切れなかったという反省点もあった。県の北部地区代表決定戦で熊谷工に敗れ、県大会進出も逃していた。だから、この冬はお互いの意識を高めていくこと、チームとして仲間を理解し合いながら、総合力として高めていくことをテーマとして取り組んできた。その成果を試したいこの春の大会だったのだ。それだけに、今の練習自粛はもどかしい。 それでも、選手たちは一早くLINEグループを作り、それぞれで動画を送り合ったりしている。さらには、そこに対して選手たちで指摘し合うなどということで技術的な面だけではなくて、意識も連帯感も高まっているのだという。

 「さすがに、春季大会が中止になった時は、選手たちの気持ちは落ちていたと思います。だけど、センバツが中止になって、センバツ出場校の選手たちが、もっと落ち込んでいる気持ちの中で、それでも前向きの発言をしていてくれるところがほとんどでした。そんなニュースを見て選手たちも勇気はもらえました。報道からでも、意識はしっかり保てたのだと思います」

 センバツを決めていた同じ高校野球選手としての心の痛みと失望感は自分たち以上だという中から、それを頑張りの材料にもしているのだ。そういう意味では、センバツが中止になっても、出場予定校から発信されたさまざまなニュースは、全国の高校野球をやっている仲間にも勇気を与えたのではないだろうか。

 こんな状況だからこそ、負の情報ではなく、前向きな情報、前向きな姿勢が少しでも伝われば、それで前へ進んでいく意識となるということは新井監督も実感している。ただ、終わりが見えてこないというのは、精神的には意識を維持していくのが難しくなっていくのではないかということは危惧している。だからこそ、LINEを通してでも、選手同士でアドバイスし合ったり、意見交換出来ていることは非常に大きいという。

 実は、熊谷商の場合は新入生に関しても、新井監督は21人の名前と顔も認識している。それに、3月25日以降に説明会を開催して、こんな折なのですぐにLINEグループを作成。上級生たちと同じように、LINEを通じてではあるが意見交換やアドバイスなどもしているという。また、新井監督もそれを見ながら、おおよその選手たちの様子は把握している。4月上旬には登校日もあって、その際にも簡単なミーティングも行っているので、「新入生たちも熊商に入ったんだという帰属意識は出来ていると思う」と、手ごたえは感じている。

 学校としては少子化と、普通科志向の強まりということもあって、伝統の商業校であっても男子生徒の減少傾向は止まらないという。それでも、男子生徒の3人に1人が野球部というのが熊谷商。野球部が頑張ることで学校を活性化していることも確かだ。

 そんな思いを、今年も生徒たちに味合わせてあげたいというのは本心である。 「選手たちは3年間積み上げてきたものがあります。ただ、大会がなくなると、その答え合わせが出来ないというのは、あまりに可哀想だしもどかしいですね。試験で言えば、問題だけ解いて、答え合わせをしないままという状況ですから…。最悪は、8月、9月までずれ込んだとしても、何らかの形で3年間の積み上げたものの答え合わせをさせてあげたいですね」

 言葉を選びながらも、丁寧に答えてくれた姿勢に、新井監督の選手に対する思いが感じられた。

(記事=手束 仁

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