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Wednesday, April 22, 2020

【連載】新体制始動特集『Next Gun』第6回 倉持美穂副将×下地奈緒副将×山田菜津子×米原さくら - wasedasports.com

 第6回はチームを支える倉持美穂副将(商4=東京・早実)、下地奈緒副将(社4=沖縄尚学)、山田菜津子(文構4=石川・大聖寺)、米原さくら(スポ4=埼玉・秀明英光)の4年生4人による対談。昨年は全日本大学王座決定試合(王座)連覇を逃し、悔しい思いをした。今年こそは王座を『奪還』するために。ラストイヤーに懸ける4人の熱い思いに迫った。

※この取材は3月15日に行われたものです。

「チームの一体感が高くなってきている」(下地)

副将として、主将の清水の代わりを務めることが多いと言う下地

――最近の部の雰囲気はいかがでしょうか

倉持 新体制が始まって半年が経つんですけど、私たち新4年生を中心に、練習に取り組んでいる雰囲気とかはすごい良くなってきていると思います。でもその都度その都度もっとこうした方がいいということは出てくるので、それをみんなで共有して、良くなってきていると思います。

山田 私は育成層を中心に見ています。育成層はレギュラーと比べて出場する大会が少ないので、モチベーションの維持が難しい部分があったのですが、うまく新進(関東学生新進選手権)での反省を生かして練習したり、やったことのない練習を取り入れてみたりして、けっこういい雰囲気でできているなと思っています。まだまだ春関(関東学生トーナメント)に向けて課題はあるんですけど、いいスタートは切れているかなと思っているので、このまま持続して頑張っていけたらいいなと思っています。

下地 副将としてこのチームに貢献できるようにという思いでやっています。去年も副将だったんですけど、その時よりも4年生が主体的となっていて、チームのテニスへの意識を高めることだったり、お互いの関係性はいいんじゃないかなと思います。チームが発足した時よりもチームの一体感が高くなってきていると練習をしていて思いますし、普段の生活からコミュニケーションが増えているのがいい感じになってきているかなと思います。

米原 雰囲気はとっても良くて、同期でたくさん話し合って、どんどん良くしていこうとなっているのが良いと思います。そういう雰囲気が周りにも伝わっているのかなと思います。下級生も意見を言ってくれていて、こういうふうにしたらどうですかとか、練習の内容とかいろいろ言ってくれたりするので。そういう面でみんなモチベーションが高いなとか、気持ちを高めているなと思っているので、その雰囲気でこのまま行けたらいいなと思います。

――皆さんはどういう立場で部を引っ張っているのでしょうか

倉持 役職は副将とトレーニング委員に就いています。副将は下地もいるので、私は主にトレーニングを学生トレーナーと一緒に考えています。トレーナーがメニューを考えてくれるのですけど、それをコートで引っ張っていくのは選手の私たちなので、トレーニングとか栄養の面を部の中で担当しています。あとは自分たちが一番上なので、しっかりみんなのことを考えて、練習の量だけでなくて質も高めていけるようにやっています。

山田 私は主務で、部のマネジメントとか高校生の勧誘を主にやっています。あとは最上級生として育成層を見たりだとかをやっているんですけど。3月に全国選抜高校があったのですが、コロナでなくなり、主務として今までは博多に実際に行って勧誘していたのですが、できなくなりました。今後勧誘の形をどうやっていこうかという話をしています。コロナでイベントが中止になることが多く、その対応に迫られていて、「わー」ってなっているところです(笑)。主務の仕事がうまく回せなくて、難しさを感じているのですけど、同期がたくさんいい子がいるので(笑)

一同 (笑)

下地 私は副将とワセクラ(ワセダクラブ)委員をやらせてもらっています。ワセダクラブという子供たちに教える活動が、コロナの関係でできなくなってしまったので、今は副将に集中してやっている状況です。去年に引き続いての副将なのですが、去年1年間を通して良いところと悪いところを感じました。反省を生かして、下級生が経験したことのない学生大会に向けてどう準備していくかとか、団体戦に向けての気持ちの準備とか、戦術的面もなのですが、そういう部分もしっかりサポートしていけたらと思っています。それと主将の清水(映里主将、スポ4=埼玉・山村学園)が自分の試合もあり、なかなか部室にいられないことがあるので、本人すごく心配しているんですけどそこを安心させられるように。「大丈夫だよ!」と行動でも見せられるようにしたいと思っています。

米原 私は育成層の副将をやっているのですけど、全体的なポジションとしては盛り上げ役だと思っています。例えばトレーニングとかもいい方向に持っていけるように声を出したりだとか、いろいろな人に声を掛けて気に掛けてあげたり、みんなを元気づけるようなポジションだと思っています。育成層はコーチがいない状況でどう追い込むかというポジションなので結構難しいんですけど、そんな時でも集中しつつ、楽しくできるように努力しています。

「後輩に伝えていく」(米原)

今年は育成層副将を務める米原は、チームの盛り上げ役でもある

――昨年は全日本大学対抗王座決定試合(王座)に出場することができず、これまでの王座連覇が途切れてしまいました。そこから意識が変わった部分はありますか

米原 同期の半分以上が選手として出ていて頑張りが伝わってきた中で去年負けてしまったんですけど、その分今年は勝たせたい思いがすごくあります。変わった部分としては選手をどう生かすかということを考えていて、例えば応援なら選手がどういう気持ちで出ているかということを後輩に伝えていくかということで。1年目とかは自分に精いっぱいで(チームを)応援する気持ちがなくなってしまうことがあるので、その中でどうやって選手に応援する気持ちを持ってくか。自然に部員全員で勝ちたいという思いを持っていけるかということを意識しだしました。

下地 意識はあんまり変わっていなくて、私たちは王座を優勝した経験がありますし、優勝するためにしないといけないこととか取り組む姿勢は私たちの代が一番知っていると思うので、それをどう後輩たちにつないでいくかというところが去年からの反省です。私も去年は未熟な部分があったので、副将として足りなかったところを工夫してやっていけたらと思っています。ラストというのもあると思うのですが、王座を優勝したいという気持ち、絶対に勝ちたいという気持ちは強いと思います。チームで苦しいこととかあっても優勝したら報われるということも分かっているので、下級生とかそれを味わったことのない子たちにとっては、なんで苦しいことがあるんだろうかとか頑張る意味が分からないところもあると思うのですが、そういう子たちに早稲田に来て良かったと思わせられるようにしたいなと思っています。

山田 (下地を見て)泣きそうだけど(笑)

一同 (笑)

山田 みんなでこうしてこうということではないのですが、去年と違うところは行動で示していることだと思っています。今の時期だと4年生は就活が始まったり、部活に来ることができない時間がすごく多く、来ても勉強でコートに立てなかったりだとかあります。でも今はみんながコートに立って引っ張っていこうと思っているので、そこは去年とは違うと思っています。

下地 就活削れるよね。

山田 自分自身、結構不安なのですけど。王座優勝という一番の目標に向かって今頑張らないと後悔すると思うので、そこは妥協せずに今コートに立てているということは、部員にとってもいい方向に働けばいいなと思っている部分です。それと私自身意識していることが、愛を持って接するということです。

米原 ママー(笑)。

山田 めっちゃママって呼ばれるんですけど、私(笑)。特に育成層だと一日練がずっと続いている中で、接する機会もすごく多く、疲れている姿もすごく分かるし、春休みが伸びて終わりが見えない中で頑張っている姿もすごく分かるので。愛を持って言うことで、下級生も強く言われたとしても愛だからと受け取ってくれることが多いと思っていますし、自分も部員のことが好きなので、愛を大事にしています!(笑)

米原 素晴らしい。

倉持 私も去年副将をやっていたんですけど、去年と変わったことは学年が一番上になったということです。部のマネージメントというか、一番上が決めることとか。毎日の予定だったり、そういうことを考える時間がすごく増えたと思います。あと個人として去年は付いていく立場で、試合に出させていただいたんですけど、自分は抱え込んじゃうという性格だったことに気付きました!(笑)

一同 (笑)

倉持 内側で思っているだけでは伝わらないので、もっと自分の気持ちを伝えて自分を出していく。そうした方が自分でも楽でもっと必要だと思っているので、思ったら言うようにしています。あと今年は(王座)『奪還』という立場でやっていて、他大も同じように練習していると思うんですが、「早稲田が勝つんだ」と強く思って毎日頑張っています。

――冬の期間にやっていたことはありますか

米原 ペアリングを早くして、できるだけそのペアで練習できるように工夫したり、選手内でアドバイスすることは増えたかなと思います。あとは気軽に言うイメージが今までなかったと思うんですが、今年はみんなでアドバイスして高め合えていると思います。

下地 インカレインドア(全日本学生室内選手権)も新進も個人戦なので、チームのために何かできたか思い浮かばないのです。米原も言ったように、日ごろから他の選手にアドバイスを求めるし、気になったことがあったらすぐ言うということを最上級生になって徹底するようにしています。それは最初のアップからも。こうした方がいいかもねと思ったらすぐ伝えるようにしています。細かい部分からでも自分が部活に貢献できることは何かなということを常に考えていて、行動に移せるようになったかなと思います。

山田 私は今の部員というよりかは未来の庭球部のために動いたなと思っています。9月に代替わりして、そこから高校生が自己推薦という形で早稲田を受験するのですが、その子たちの受験指導を。小論文とか面接の指導を8月からやっていて、その合格が決まった後にリクルートと言うんですが、新高3を勧誘していました。新進までは高校生の勧誘に力を入れていたというように思います。あとは最上級生で練習しないのも良くないなと思ったので、新進も本戦からの出場だったので応援してもらう立場だと思っていましたし、自分自身も練習する時間を削らずに頑張っていこうと意識していました。

倉持 年末年始は試合もあまりなくて、何をしたかって言われたら特にはないんですけど、副将とか仕事をより良くするために考えたり、自分自身も成長できるように。部員みんなも冬にレベルアップできるようにということでやってきています。

――続いて新進の結果を振り返っていただけますか

米原 シングルスは同士討ちでボコボコにやられたんですけど、先輩として堂々とやろうということを意識しました。ダブルスはいいイメージというか。見ている人を楽しませることはできたと思いますし、それこそ挑戦する気持ちを常に出してやっていたので。見ている人からはすごい良かったとか、見ていて面白かったとかを言ってもらい、下級生から応援してくれることもあったので、勇気を与えることができたかなと思います。そういうプレーを今後もしていきたいなと思いました。新進で出た課題を春関までに修正し、ラストの春関でかましたいなと思います。

下地 目標は特に決めなくて、自分が今できることを出し切ろうみたいな感覚でした。これまでの新進は2年連続1回戦敗退だった中で、今回は3回戦まで上がることができたので良かったなと(笑)。元々勝ち上がるぞという気持ちを持てない状況で勝てたので、自分のできることはやりました。目標を持てないということが自分の中で納得いかないというか悔しかったので、そこの反省を春関に生かしていければと思います。

山田 私は率直にすごく悔しい。ダブルスは予選で負けちゃったんですけど、(二次)予選決勝で競ったところを取り切れず、ファースト、セカンドセットをタイブレークで落としてしまい。後輩(豊島舞、スポ3=大阪・大商学園)と組んでいたんですが、その子が初めて本戦に出れるかの瀬戸際で、私と組むことによって本戦に上げてあげてみたいな。上からになりましたけど(笑)。絶対その子を本戦に上げるんだという気持ちで臨んでいたんですが、負けちゃったのですごい悔しく。あと一本取り切るのが大事だなと感じました。シングルスは本戦からだったのですが、初戦がすごく粘り強い相手で、ラリーが長くなった時に普段なら取れているようなボールでも足が止まったりと出し切れないまま終わった。最後の新進ではあったのですが、不完全燃焼という感じが拭えないので、春関ではこういう後悔をしたくないなと思っています。就活もあるので短い時間しか練習できないですけど、質を高めて後悔をしないように最後の一年を送りたいなと思います。

倉持 私はダブルスで出たのですが、去年と同じ感じになってしまい不完全燃焼で終わりました。私も思うように準備ができていなくて。そういうことがあったので、あまりうまくいかなかったです。春関ではそういうことがないようにしたいと思っています。

「入学してから今まで同期ラインが途切れたことない」(山田)

対談でも女子部の新4年生の仲の良さが伺えた

――女子部の新4年生はどういう代でしょうか

下地 止まらなくならない?

米原 どうする?4人で一つの言葉を出すとしたら、『最高』とか?

一同 (笑)

下地 まとめるの?これ(笑)

山田 『愛』だね。『愛』。

米原 好きだもんね(笑)

下地 友達とかじゃなくて、同期っていう。

山田 めっちゃ分かる、それ。

下地 ただの友達じゃなくて、同期っていう枠が強い。

山田 家族、友達、同期みたいな。

一同 (笑)

下地 そういうのはどの学年よりも強いんじゃないかなと思います。お互い思い合うとか、この人のために動くというのが多いメンバーかなと。

米原 間違いないよね。

山田 他の代と比べてみんな向上心あるなと思っていて、みんなで高め合っていける。自分で自分をすごい褒めているんですけど、頑張っていこうってできるのは。ただ仲良いだけじゃなくて、落ち込んでいる人を引き上げようとしたりだとか。そういうことができるのは、ね!

下地 落ち込む理由も自分を高めたくて壁にぶつかるから落ち込むという感じで。ネガティブな落ち込み方じゃないし、そこに対してみんながサポートするよという意識の高さがあります。

山田 すごい言うよね、自分たちで。

下地 褒めるし。好きだし。普通の友達には持てない感情がありますね。

米原 勝手に愛が溢れちゃう。溢れ出ちゃってる。

山田 同期と会うとにやけちゃいますもん。久々だねって。

下地 練習で全員いるとすごいうれ、しい。

山田 気持ち悪いです、多分(笑)。

倉持 すごい居心地よくて。ちょっとしたことがあっても、すぐ報告しちゃうみたいな。

山田 入学してから今まで同期ラインが途切れたことないよね。

下地 確かに。

山田 毎日続いています。

下地 業務連絡の割合が1で、その他が9みたいな。

一同 (笑)

山田 なかなかない。

――入学した時からそうだったんですか

山田 そうです。

下地 高3の12月の年末合宿の時から、結構いい感じ。向上心が高いメンバーというのが、仲のいい一つの理由かなと。

山田 すごいよね、個性がバラバラなのに。地元も違うし、環境とかも違うし、逆になんでこんなまとまっているんだろう。一人一人で見たらバラバラだもん。

下地 クラブでやっていた人もいるし、プライベート、コーチ、部活、地域もバラバラで。

倉持 いろいろな道で早稲田に来てる。

下地 笑っちゃうよね。

山田 テニスやっていなかったら関わらない。(米原)さくらとか、絶対関わらない。

一同 (笑)

山田 同期になれて本当に良かったなと(笑)

下地 出会うはずがないのに。

米原 最高だわ。

山田 私はクラスにいたら、さくらはすごく明るくていい子だなってあがめるタイプだなと思います。同期になってすごくフィーリングとか合うし、それはすごいなって思いますよね。

米原 マジ同期。

倉持 他の大学行ったら、こんな仲良くなれるか分からないですね。

――プライベートでもよく一緒に過ごされるんですか

下地 最近就活があるので、あまり羽を伸ばせていないのですが、就活が終わり次第爆上げしたいと思います。

――この1年で克服したいことはありますか

米原 克服したいことはマイペースすぎることですかね。我が道を行き過ぎる。

山田 否めない(笑)

米原 勝手に暴走したりだとか、逆に勝手に引いて周りを見過ぎちゃうこともある。ゆっくりし過ぎたりするので、もうちょっと危機感を持とうとは思います。確実性が欲しいです。段階を踏んで、いろいろなことを確実にやるということです。

下地 逆に私に克服してほしいことある?

米原 腹筋じゃない?

山田 あー。

下地 腹筋は克服しかけているから。1回腹筋かなって思ったんだけど、違う!(笑)

山田 (下地)奈緒は声小さいと思う。みんなの前で話す時とか。

下地 確かに。あと泣く。

米原 それはみんな泣き虫だから何も言えない。

下地 ミーティングの時にみんなから視線が集まるのが苦手で。試合中はそんなことなくて、むしろうるさい側だと思うんですけど。話す時にみんなから見られるのが本当に怖くて、緊張します。それと基本ミーティングって感情が高まることを言っているので、涙声になって震え始めるんですよ、声が。慰めあうのですよ、同期で。

山田 大丈夫、大丈夫って。横でめっちゃ頷いてて(笑)

米原 慰めているこっちも泣き始める(笑)

倉持 もらい泣き(笑)

下地 私と清水がすごいそのパターンになっちゃう。

山田 連鎖するよね、その2人。

下地 おととし2人でダブルスを組んで団体戦に出た時も、なぜか2人だけ泣いて「頑張ります」って言っていて。去年は別々で組んでいたはずなのに、その2人だけ泣いちゃうってことになっていたので。4年生として堂々と大きい声でハキハキと喋れるように。しっかり自分の思いも乗せて、みんなに伝えられるように頑張ります。

山田 私のも聞きたい。

米原 抱え込み過ぎるんじゃない、1人で。

下地 もっと頼ればいいんじゃないって。大丈夫じゃない顔で大丈夫って言ってくるから。

山田 ごめーん(笑)

米原 人には聞き出す癖に、自分からは抱え込むから。

山田 人の話は聞くんですが、自分のことはあまり言わないので。言わないとだね。

米原 克服しよう。

倉持 定期的に吐き出さないと。

下地 私一度号泣しながら山田の家に。雨に濡れながら行ったことがあるんですけど(笑)

山田 傘も差さずに。

下地 山田の家に着いて一通り泣いた後、山田も思っていることがちゃんとあって。「え、初めて聞くんだけど」みたいなことがあったので、こっちから言えばいいのかな。

米原 自分から言えば克服じゃない?

下地 大変そうなのは見ていて分かるのに、何も言わないから。

米原 意地張るやん!大丈夫だからって。

下地 大丈夫じゃないよ。その顔って。

山田 どうしたら言えるようになるんだろう。どうしたら言えるようになるんですかね(笑)

米原 それを見つけてよ!(笑)

倉持 頼っていいんだよとこっちが言って、それに素直に甘える。

山田 でもみんな忙しそうだから申し訳ないなって思うかも。

下地 それお互いさまじゃない?

米原 お互いさま。

下地 同期のために割く時間が忙しいと思わん?

山田 なるほどね。ちゃんと相談するようにします。

一同 (笑)

米原 もっちー(倉持)は?

山田 美穂は何だろうね。

下地 時間差?

山田 確かに時間差は感じるかも。

下地 10秒くらい経って、「あ、それ今気付くんだ」ということがあるので。

米原 今日も先輩と話していて結構固い会話をしていたのに後ろを向いて、「あ、いたんですか」って。真後ろにいたのに気付かないで。謎の時差を感じるよね。

山田 よく言われているのが、星が違う。地球にいても衛星を通じて話しているみたいな。

下地 それくらい時差が。

倉持 言われたら、一回考えちゃうんですよ。それで話すからそれが多分時差なんですよ。

下地 大人数で話していると、進んでいるのに急に話題が戻って(笑)

倉持 考えていて、それを言うから時差。すぐパッと答えられない。

山田 許しちゃっているよね。

下地 あ、時差ねって。

倉持 自分ではそこまで。

山田 でも、気付いたら治ってたよね。

倉持 多分、分かんないけど(笑)

米原 めっちゃ面白いか、らいいんだけどね(笑)

下地 悪い方向に行っていることはないよね。

米原 一切ない。

下地 あーみたいな。ヒートアップしてたのが、いったんほどけます。

米原 和むよね。

下地 いいんじゃない。克服しなくて。

山田 しなくて良くなっちゃった(笑)

一同 (笑)

下地 美穂はためこんでいる感じではないか。

米原 最近は言うようになったし。

倉持 何だろう。

米原 もっと自分のこと話してもいいんじゃない。謎だよね。

下地 そういう性格だけど。でもだんだん知っていくようになった。

倉持 もっと自分を。

米原 いいよ、出して。

倉持 出すようにしていきます。

一同 (笑)

「不安を持ってるくらいだったら行動に移した方がいい」(下地)

昨年の団体戦のメンバーだった下地と倉持。ラストイヤーの戦いにも注目だ!

――4月に入部予定の新1年生とは話されましたか

下地 話していますね。もう練習をしています。

山田 3月から一緒に。

倉持 例年であれば早稲田フューチャーズ(早稲田オープン)という大会が今週にあったはずなんですけど、コロナの関係でなくなり。大会の運営を学生がやるので、その時に新1年生と仕事しながらコミュニケーションを取るというのが毎年あるんですけど。今年は大会がないので、練習している時とかに話したりはしています。

――新1年生はどのような雰囲気でしょうか

山田 2人が早実出身で、1人が自己推薦で入ってきた子です。早実からの2人は元々ダブルスを組んでいたりして明るい系。どちらかと言えばやんちゃというよりというかは、しっかり自分を出せるタイプです。自己推薦の子はおとなしめで、自分の意見を持っているんだけど、あんまり言わないって感じです。すごくテニスもうまいんですよ。もっとアピールをしていっても大丈夫だと思うんだけど、言わないので。まだ慣れていない部分もあると思ったりします。

倉持 まだ緊張している感じはするよね。

下地 自分の出し方とか、居場所を見つけるサポートをしてあげれば。

米原 できればいいね。

下地 声掛けながらね。「こんなふうにしたらいいかもよ」とか言ってあげられたら。

山田 1年生は10日間くらい(練習に)参加しているんですが、最初と比べたらすごい話してくれています。おとなしい子の割には心を開くまでのスピードが早かったかなと(笑)。でもまだ自分を出せると思うので、いい子ばっかりです。

――本格的なシーズンが始まろうとしていますが、期待と不安のどちらが大きいですか

下地 期待!

米原 期待。可能性しか見えないでしょ!

山田 おー、いいね。

下地 不安がないわけじゃないですけど。

山田 挑戦者だし。

倉持 やるしかないもんね。

下地 私は選手としての立場になるんですけど、一日一日自信を持って取り組めていたら、戦うのってすごく楽しく。どれくらい自分ができるんだろうというワクワクとか、みんなと一緒に戦うという楽しみとかがあるので。不安よりもこのチームで絶対勝ちたい、やれるという期待が強いです。

米原 こんなことを言ってくれる人がいるんだったら、期待しかないでしょ。

下地 カスカスな毎日だったら不安しかないかもだけど、ちゃんと準備していたら(不安ばかりでないです)。

米原 どんなプレッシャーがあるのか。見ている方も楽しみですし、不安がないわけじゃないけど。不安を持ってるくらいだったら行動に移した方がいいと思うので、ワクワクしかないですね。

山田 私は不安の方が大きいと思っていて、もちろんこの同期だからこそできることとかは今までより増えていると思います。やり方とかも変えているので、もっといい結果になることは分かっているんですけど、去年(王座を)獲れなかったというのが自分の中では大きく。今は不安だらけであっても、不安に感じているところを少しずつつぶして、これから期待に変えていければいいかなと思っています。正直楽観視をしているわけではないので、不安がまだあります。

下地 分かる分かる。

山田 不安をつぶしていこうって感じ。

下地 期待ばかりでもね。緊張感なくなるので。

倉持 どっちもあります。

山田 高校生見ているからかは分からないですけど、他大学に有望な選手も流れています。今年は絶対獲るつもりでいますけど、その次の代とか新1年生で強い子がいたりするので、それを見ての不安があるのかもしれないです。今年獲ったとしても、今後連覇を続けていくという時に私たちがいなくなった時に大丈夫かなというのを考えてしまう部分もあります。でもこれから期待に変えていければと思います。

下地 今はやるしかないです。

――挑戦者として臨む今年ですが、昨年より余裕はあったりするのですか

下地 余裕はない。

倉持 毎年そんなに。

下地 連覇していた時も、連覇って聞くだけだと作業のようにというか。一通り1年間やって、リーグ(関東大学リーグ)をやって王座を勝つ流れが普通になっちゃっていたように。私が入る前もそうですし、周りからもそう見えているんですが、絶対に同じ一年はない。一年に対して問題とか課題がいっぱいある中で、その不安とか余裕もなく。覚悟しかないという中で、必死につないできてくれたと思うので、余裕のある日はないんじゃないかなとは3年間やってみて感じたことです。

山田 連覇途切れたから、どうとか変わったわけではないんですけど、失うものはなくなったなとは思いますね。今までは連覇が懸かっていて、最上級生になると連覇を途切れさせたくないというプレッシャーや重圧とかあって。連覇、連覇というのが重くのしかかっていたんですけど、いい意味で『奪還』というチャレンジャーになったので。プレッシャーがなくなったのは逆にいいのかなとは捉えています。

「気が付いたことがあったら言ってあげる」(倉持)

倉持からは後輩を気に掛けている印象を受けた

――春関、インカレ(全日本学生選手権)が徐々に迫っています。テニスにおいて個人的に取り組んでいることはありますか

米原 私は作業みたいな練習になってしまうので、それをなくすように練習メニューを考えたりしています。いろんな意見を聞いてどういう練習をした方がいいかとか、こういう練習がいいんじゃないみたいな意見を言い合って練習しています。私は最近体調が良くないので、やるってなった時に練習できるように。そうしないと後悔絶対するので、一日を大切に、練習時間を大切にしていますね。

下地 練習メニューの具体的なところは、コーチと相談しながら。自分だけでできることも限られてくるので、周りの力を借りながらというところですけど。一番意識高くと思っているのが、王座を戦っているメンバーということを強く忘れないようにしています。王座優勝の目標に対して王座を知らないメンバーが多い中、(自分は)王座を知っている。戦ったことがあるので、王座の緊張感を自分の取り組む姿勢を通してみんなに伝えるのが自分の役割だと思っています。自分を特別視するわけではないんですけど、去年はそこまで思い切れていなくて。ただ自分が強くならなきゃとか、でも周りも引っ張らなきゃとかという感じでやっていました。今はその気持ちを強く持ってやるのが自分の使命だと思っています。普段の練習で絶対気を抜かないということもそうですし、けがに対する取り組み方とか同期との関係とか部活に関わる全てのことに対し、そういう意識を持ってやろうとは思っています。

山田 私は新進をやって短い時間の練習でも質を上げることが大事だなと思うので、練習の中で試合を意識することをやっています。アップを15分するんですけど、そこでも相手の苦手なところを狙うということをやっています。縦のラリーで普通の人なら弱点ないんですよ、レベル高いので全部できちゃうので。その中でも探してやろうと育成層に言っていて、たかが15分ですけどそこからこだわってやらないと試合につながらないと思います。逆に15分のアップでそれだけ意識を高められたら、その後の練習に結構響くと思うので、そういう細かいところから試合を意識してやっています。あとはポイント練習で2人でチームになって練習したりするんですけど、ゲーム形式にして1対1でやったり。実際の試合だったら2ポイント交代とかないですし、コート一面を使うことをイメージしやすいようにやっています。

倉持 私は限界をつくりたくない。今日はこれくらいでいいやと思うことがすごい嫌なので、一日一日今日はこれやってみようとか、もっと上に行くためにはどうしたらいいかなということを意識してやっています。あとは自分が強くなることもそうですけど、後輩と一緒に練習することも多いので、後輩たちも伸びしろがすごくあると思っているので、気が付いたことがあったら言ってあげることを意識しています。

――ライバルはいらっしゃいますか

山田 自分自身かな。自分自身だなと思うことが試合でも、練習でもあるんで。質の高い練習をするためにも限界を決めないということは自分なので、相手と戦うというのももちろん大事なんですけど、自分に勝たないと結果が付いてこないなと思うので、勝ちに行くために自分に何が必要か常に考え、相手を見ながらやっていくことが大事かなと思うのでライバルは自分です。

下地 去年の自分。山田とは言っている意味が違うかもしれないですが、私は去年の自分を超えれば絶対強くなると思います。

倉持 あんまり意識しないですね。でも他大には負けたくないです。

下地 それを言ったら誰にも負けたくない。

米原 自分かな。めっちゃ(自分自身に)甘えちゃうので。自分で決めてと言われちゃうと、できる限り甘えちゃうので、自分ですかね。自分で自分を追い込めないので。

――最後に春関での目標を教えてください

下地 ダブルス優勝。シングルスはベスト16。去年を超えたいです。

倉持 私は単複どちらもインカレに行くことです。

米原 私も去年を超えたい!単複インカレ本直。毎年結果的に落ちているから、絶対に。

山田 私は自分自身だったら米原と一緒でインカレ単複本直。でも最上級生ということもあって後輩にも勝ち上がって欲しいなと思っています。育成層は今まで全員が春関の本戦に上がったことがないので。でも今年は狙えるメンバーだと思っているので、全員で本戦に上がりたいなと思っています。上がりたくない?

米原 育成層全員上がったら、パーティー、パーティー。でもできるでしょ?

山田 できるよね!

米原 全員で行ったことないもんね。

下地 単複早稲田から優勝者出したい。

山田 準優勝とかはあるけど。

下地 最近ないよね。

米原 同期全員本戦にいたことないよね。

倉持 今年は三重で同期会をしよう。

米原 最高だな。

――ありがとうございました!

(取材・編集 小原央、榎本紗凡)

それぞれの思いを書いていただきました!

◆倉持美穂(くらもち・みほ)(※写真右)

1998(平10)年6月9日生まれ。東京・早実高出身。商学部4年。大学での主な実績は、関東学生トーナメントシングルスベスト16(3年時)、ダブルスベスト32(2、3年時)。全日本学生選手権シングルスベスト16(3年時)。関東学生選手権シングルスベスト8(3年時)、ダブルス初戦敗退(1、3年時)。全日本学生室内選手権シングルス初戦敗退(2、3年時)。関東学生新進選手権シングルス、ダブルスベスト16(1年時)。

◆下地奈緒(しもぢ・なお)(※写真左)

1999(平11)年3月2日生まれ。沖縄尚学高出身。社会科学部4年。大学での主な実績は、関東学生トーナメントシングルスベスト32(2、3年時)、ダブルスベスト8(2年時)。全日本学生選手権シングルスベスト32(3年時)、ダブルスベスト8(2年時)。関東学生選手権シングルスベスト16、ダブルス優勝(3年時)。三菱全日本選手権ダブルスベスト4(3年時)。全日本学生室内選手権シングルス初戦敗退、ダブルスベスト4(3年時)。関東学生新進選手権シングルスベスト16(3年時)。

◆山田菜津子(やまだ・なつこ)(※写真左)

1998(平10)年8月10日生まれ。石川・大聖寺高出身。文化構想学部4年。大学での主な実績は、関東学生トーナメントシングルスベスト64、ダブルスベスト32(2、3年時)。関東学生選手権シングルス初戦敗退、ダブルスベスト4(1年時)。関東学生新進選手権シングルスベスト32(2年時)、ダブルスベスト16(1、2年時)。

◆米原さくら(よねはら・さくら)(※写真右)

1999(平11)年3月26日生まれ。埼玉・秀明英光高出身。スポーツ科学部4年。大学での主な実績は、関東学生トーナメントシングルスベスト32(1年時)、ダブルスベスト8(2年時)。全日本学生選手権シングルス初戦敗退(1年時)、ダブルス初戦敗退(1、2年時)。関東学生選手権シングルス初戦敗退、ダブルスベスト16(1年時)。全日本学生室内選手権ダブルス初戦敗退(2年時)。関東学生新進選手権シングルス初戦敗退(1、2、3年時)、ダブルス優勝(1年時)。

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