三浦学苑高校卓球部は、至って普通の部活動だ。寮がなく、通える範囲の生徒が1時間~2時間かけて通学している。さらに中学時代に実績のない選手も多く、全国経験者の入学も多くない。
そんな中でも、2022年全国高校選抜卓球大会で予選リーグを突破し、ベスト16入りした。
『潜入!高校卓球部』と銘打ったこの企画を始めた初期から、YouTubeのコメントでは「三浦学苑高校卓球部に潜入してほしい」との声が多かった。今回ついに潜入し、三浦学苑高校卓球部の渡邉優樹監督と山本煌翔主将に話を聞いた。
【三浦学苑高校卓球部】神奈川県の卓球強豪校。2022年の全国高校選抜卓球大会ではベスト16に入った。主将の山本煌翔、副将の東海林聖央のダブルスが、2021年の関東大会優勝を果たした。東京パラ五輪代表の加藤耕也が卒業生。
このページの目次
全員通いの生徒 2時間かけて通う選手も
写真:渡邉優樹監督(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
――三浦学苑高校卓球部はどういうチームでしょうか?
あとは寮がないので、全員神奈川県の選手です。
神奈川県南東部の三浦半島にある横須賀市に学校があるのですが、実際のところ横須賀市の選手は1人しかおらず、1時間半から2時間かけて通う生徒も多いです。
都内から電車で約2時間のプチ遠征取材でした ちなみに取材日は三浦学苑高校の入学式でした
中には本当に通い切れない生徒もいて、学校の近くにお母さんと学校の近くにアパートを借りて住んでいる子も1人います。
学校の近くのアパートを借りて住んでいる渡部圭太(三浦学苑高3年)
――強豪校にありがちな、寮があって遠方の選手もスカウトして…という感じではないんですね。
たまたま今年は一気に3人も全中出場経験のある選手が入部しましたが、基本的には中学時代に実績のない選手が多いです。
高2で全日本ジュニアに出場した中野龍弥は、中3は県大会初戦負け
――そこから全国で活躍するまでに成長するのはどういう要因があると考えていますか?
私が一番意識しているのは、「卓球を嫌いになることなく3年間やってもらいたい」というところなので。
全員が手を抜かないチーム
三浦学苑高校卓球部主将の山本にもチームについて話を聞いた。
写真:山本煌翔(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
――あまり実績がない選手が入っても成長するのはどうしてだと思いますか?
何より全員手を抜かないチームなので、メンタルも鍛えられていると思います。
――山本主将は中学時代はどうだったんですか?
中学時代は週3回ほどしか練習していなかったので、三浦学苑に入って練習量は何倍にもなり、結構キツイです(笑)。
写真:山本煌翔(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
――え!週3回練習だったんですね(笑)。
実はフットワーク練習も高校に入ってから初めてやりましたね(笑)。
写真:山本煌翔(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
原因不明の病に苦しんだ渡邉監督
再び渡邉監督。約20年間の監督生活を振り返ってもらった。
――監督生活で一番嬉しかった瞬間はいつでしょうか?
まずは神奈川県で一番強い湘南工科附属高校に勝ちたいなと思ってやっていて、平成24年の関東大会準決勝で初めて湘南工大附高に勝った時が一番嬉しかったですね。
写真:三浦学苑高校卓球部の練習場に貼られている部旗/撮影:ラリーズ編集部
――逆に辛かった時期はその勝てなかった初期の頃でしょうか?
その時が一番苦しかったですね。
写真:三浦学苑高校卓球部練習場/撮影:ラリーズ編集部
校長先生をはじめ管理職の先生方がそれを見てくださって、妻を外部コーチにしていただいて、その時からずっと二人で練習を見るようになっています。
写真:外部コーチとして指導にあたる渡邉淑子さん/撮影:ラリーズ編集部
――今は体調も回復されたんでしょうか?
渡邉優樹監督:本当にその時には学校の配慮もあって、少しずつ少しずつ回復しました。今はまた部活の指導ができるようになって、すごくホッとしてますね。
――奥さんや校長先生ら周りの支えも大きかったんですね。
他にも本当に多くの先生方や指導者の人に助けられてきたなと感じています。
写真:練習を見守る武富先生(写真左)と渡邉監督/撮影:ラリーズ編集部
また、神奈川県のクラブチーム・たなかクラブの監督の田中さんにもすごくお世話になっていて、ほぼ毎年のように選手をうちに送ってくれています。その監督さんが本を出していて、その中で「選手は指導者の鏡である」という言葉を書かれています。それを常に肝に銘じて指導の方にあたってます。
今現在の自分があるのはそういった人たちの支えがあったからだなと思って、感謝しています。
――最後に今後の目標についてもお伺いできればと思います。
あとはやはりインターハイには出て、過去最高はベスト16なのでやはりベスト8のところに踏み込んでいけたらなとは強く感じています。
写真:東海林聖央(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
渡邉優樹監督:また、神奈川県では湘南工大附属さんも強いので、2校で切磋琢磨して神奈川県を引っ張っていけたらいいなと思ってますし、関東でも常に上位に行けるようなチームにしていきたいなとは思ってます。
取材動画はこちら
動画では、各選手のプレー&ショートインタビューや東海林聖央に聞いたオススメ練習メニューなどもありますので、そちらもぜひご覧ください!
【特集】潜入・高校卓球部
三浦学苑高校卓球部は、至って普通の部活動だ。寮がなく、通える範囲の生徒が1時間~2時間かけて通学している。さらに中学時代に実績のない選手も多く、全国経験者の入学も多くない。
そんな中でも、2022年全国高校選抜卓球大会で予選リーグを突破し、ベスト16入りした。
『潜入!高校卓球部』と銘打ったこの企画を始めた初期から、YouTubeのコメントでは「三浦学苑高校卓球部に潜入してほしい」との声が多かった。今回ついに潜入し、三浦学苑高校卓球部の渡邉優樹監督と山本煌翔主将に話を聞いた。
【三浦学苑高校卓球部】神奈川県の卓球強豪校。2022年の全国高校選抜卓球大会ではベスト16に入った。主将の山本煌翔、副将の東海林聖央のダブルスが、2021年の関東大会優勝を果たした。東京パラ五輪代表の加藤耕也が卒業生。
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全員通いの生徒 2時間かけて通う選手も
写真:渡邉優樹監督(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
――三浦学苑高校卓球部はどういうチームでしょうか?
あとは寮がないので、全員神奈川県の選手です。
神奈川県南東部の三浦半島にある横須賀市に学校があるのですが、実際のところ横須賀市の選手は1人しかおらず、1時間半から2時間かけて通う生徒も多いです。
都内から電車で約2時間のプチ遠征取材でした ちなみに取材日は三浦学苑高校の入学式でした
中には本当に通い切れない生徒もいて、学校の近くにお母さんと学校の近くにアパートを借りて住んでいる子も1人います。
学校の近くのアパートを借りて住んでいる渡部圭太(三浦学苑高3年)
――強豪校にありがちな、寮があって遠方の選手もスカウトして…という感じではないんですね。
たまたま今年は一気に3人も全中出場経験のある選手が入部しましたが、基本的には中学時代に実績のない選手が多いです。
高2で全日本ジュニアに出場した中野龍弥は、中3は県大会初戦負け
――そこから全国で活躍するまでに成長するのはどういう要因があると考えていますか?
私が一番意識しているのは、「卓球を嫌いになることなく3年間やってもらいたい」というところなので。
全員が手を抜かないチーム
三浦学苑高校卓球部主将の山本にもチームについて話を聞いた。
写真:山本煌翔(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
――あまり実績がない選手が入っても成長するのはどうしてだと思いますか?
何より全員手を抜かないチームなので、メンタルも鍛えられていると思います。
――山本主将は中学時代はどうだったんですか?
中学時代は週3回ほどしか練習していなかったので、三浦学苑に入って練習量は何倍にもなり、結構キツイです(笑)。
写真:山本煌翔(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
――え!週3回練習だったんですね(笑)。
実はフットワーク練習も高校に入ってから初めてやりましたね(笑)。
写真:山本煌翔(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
原因不明の病に苦しんだ渡邉監督
再び渡邉監督。約20年間の監督生活を振り返ってもらった。
――監督生活で一番嬉しかった瞬間はいつでしょうか?
まずは神奈川県で一番強い湘南工科附属高校に勝ちたいなと思ってやっていて、平成24年の関東大会準決勝で初めて湘南工大附高に勝った時が一番嬉しかったですね。
写真:三浦学苑高校卓球部の練習場に貼られている部旗/撮影:ラリーズ編集部
――逆に辛かった時期はその勝てなかった初期の頃でしょうか?
その時が一番苦しかったですね。
写真:三浦学苑高校卓球部練習場/撮影:ラリーズ編集部
校長先生をはじめ管理職の先生方がそれを見てくださって、妻を外部コーチにしていただいて、その時からずっと二人で練習を見るようになっています。
写真:外部コーチとして指導にあたる渡邉淑子さん/撮影:ラリーズ編集部
――今は体調も回復されたんでしょうか?
渡邉優樹監督:本当にその時には学校の配慮もあって、少しずつ少しずつ回復しました。今はまた部活の指導ができるようになって、すごくホッとしてますね。
――奥さんや校長先生ら周りの支えも大きかったんですね。
他にも本当に多くの先生方や指導者の人に助けられてきたなと感じています。
写真:練習を見守る武富先生(写真左)と渡邉監督/撮影:ラリーズ編集部
また、神奈川県のクラブチーム・たなかクラブの監督の田中さんにもすごくお世話になっていて、ほぼ毎年のように選手をうちに送ってくれています。その監督さんが本を出していて、その中で「選手は指導者の鏡である」という言葉を書かれています。それを常に肝に銘じて指導の方にあたってます。
今現在の自分があるのはそういった人たちの支えがあったからだなと思って、感謝しています。
――最後に今後の目標についてもお伺いできればと思います。
あとはやはりインターハイには出て、過去最高はベスト16なのでやはりベスト8のところに踏み込んでいけたらなとは強く感じています。
写真:東海林聖央(三浦学苑高)/撮影:ラリーズ編集部
渡邉優樹監督:また、神奈川県では湘南工大附属さんも強いので、2校で切磋琢磨して神奈川県を引っ張っていけたらいいなと思ってますし、関東でも常に上位に行けるようなチームにしていきたいなとは思ってます。
取材動画はこちら
動画では、各選手のプレー&ショートインタビューや東海林聖央に聞いたオススメ練習メニューなどもありますので、そちらもぜひご覧ください!
【特集】潜入・高校卓球部
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