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Friday, April 1, 2022

新体制特集 第6回 安斎颯馬×ヒル袈依廉 - wasedasports.com

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 ルーキーながらも昨シーズンは多くの出場機会を得た両選手。更なる成長のため、2人は勝負のシーズンに挑むーー。

※この取材は3月19日に行われたものです。

「まだ成長の余地がある」(ヒル)

前期国士舘戦では無失点に抑える活躍を見せたヒル

――初めに他己紹介をお願いします!

ヒル 言わずとしれた安斎颯馬くんなんですけど、非常にガツガツ行くタイプだと僕は思ってます。それはチームを助けてくれる面がほとんどで、貪欲にゴールを狙う姿っていうのは後ろから見ていても頼れる存在ではあります。同時に、学年を引っ張っていく存在だと思っていますし、彼と日本一を取るのが僕の目標でもあります。

安斎 自分から見た感じ、イメージとして圧倒的存在感というのがありますね。身長も大きいのもありますけど、キーパーというフィールドの中で唯一1人しか出られないポジションを争った中で、昨年は1年生ながら自分と袈依廉が試合に出ることが多くて、1番近くで戦ってきたと思うので、そこはほんとに心強いなと思います。また、だからこそ、まずは今年はですけど最終的に2人ピッチの上で自分は点を決める側、袈依廉はゴールを守る側として日本一を獲りたいなと思っています。

――ピッチ外での2人の普段の姿は

安斎 お互いふざけ合うって感じですね(笑)。

ヒル そうですね。ふざけ合いますし、楽しい時は楽しくやって、厳しい時はお互い厳しくやってると思います…。難しいな(笑)。

――仲が良いのですね

ヒル 良い方だと思います(笑)。

――他にも仲のいい選手はいますか

ヒル 寮でみんなで同じ時間を過ごしてるので特別誰と仲いいとかはないんですけど、強いていうなら光田脩人(スポ2=名古屋グランパスU18)は前期後期同じ授業取ってて一緒にいることが多かったですかね。

安斎 自分は小松寛太(教3=東京・日大豊山)っていう人がいるんですけど、その人と一緒にいることが多いです。

――昨シーズンのことについてお聞きしたいと思います。もちろんチームとしての結果は満足できるものではなかったと思いますが、個人の成績については振り返ってみていかがですか

ヒル 昨シーズンは僕が思い描いていた大学1年目とは全然違って、たくさん試合に出させていただいて、早い段階で大学サッカーに触れる中で思うようなプレーができたりできなかったり、課題がたくさん見つかったシーズンだったなと思います。それをうまく今シーズンにつなげて生かせたらなと思いますし、(昨シーズンは)4年生のキーパーが心強かった部分もあるので、勉強になったシーズンでもありました。

安斎 結果としては新人賞も獲得して6ゴール2アシストで、悪くなかったシーズンかなとは思ってます。ただ、蓋を開けてみればシーズンを通してケガが多くて、練習に参加しないで試合に出るとか、シーズン通してチームにずっと貢献できたかと聞かれたらそこは全然できてなかったかなと。実際に点を取ってもチームを勝たせられる試合はそんなに多くなかったですし、それこそ明治戦だったり早慶戦だったり、ここぞという試合で90分出場しながらも結果的に負けてしまう試合が多かったので、今シーズンはよりチームを勝たせる選手、早稲田を引っ張る選手として覚悟と自覚を持ってやっていきたいなと思います。

――昨シーズンを通して通用した部分と課題に感じた部分は

ヒル 5月の下旬くらいにデビューして、その試合は無失点で引き分けたんですけど、国士舘を相手に無失点で防げてそこはほんとに自信になりましたし、通用するなと思いました。しかし、その後連続して失点する試合もあって、悩まされた前期でした。プレーでいうと空中戦というのが1番通用できた部分でありますし、課題としてはチームの関わり方というのがまだまだ足りない部分だったなと思います。特にディフェンスラインとの連携は意識していきたいです。

安斎 通用したところは点を取るゴール前やシュート精度だったり、青森山田で高校時代から培ってきた戦うというベースの部分は大学サッカーでも自分の強みを出せるなと実感しました。通用しないなといのはあまり感じなかったですけど、一つのパスだったりトラップだったり、もっと一つ一つのプレーにこだわらないといけないし、そこにこだわれなかったら上のレベルにいけないなと痛感しました。

――昨シーズン1番成長を感じたところは

ヒル 試合に出場して積み上げていった中で、1番最後にインカレ(全日本大学選手権)という舞台で自分の意見を試合前や試合中に味方にぶつけるということがシーズンを通して1番成長できた部分だと思います。セットプレーの配置だったり自分の要求したいことをディフェンスラインとか中盤の選手とかが受け入れてくれたりして、シーズンの中で1番チーム一丸となって戦った試合だとおもいます。ただ結果から見たらもうちょっと成長の余地がある試合だなとは思いました。

安斎 後期はなかなか試合に出られない状況が続いたんですけど、チームが苦しい時に途中から入ることで流れを変えなければいけないと思っていました。その中で後期では逆転で勝った試合で決勝ゴールを決めたり、最終節の法政戦はだいぶ苦しかったですけど最後自分が点を取ったり、チームの流れを1人で変えられる選手にっていうのは前期にはなかったことですし1年を通してそこは成長できたかなと思います。

「これまでにない悔しさ」(安斎)

早慶戦でシュートを放つ安斎

昨シーズンの中で最も印象に残っている試合は 

ヒル 最終節の法政戦かなと思います。前期も法政戦は勝って、両方とも無失点で勝ち切ったという大きな試合に個人的にはなりましたし、後期は(得点を)決めたのは安斎でしたし。試合を通してピンチは数多くあったんですけど死ぬ気で防いで、最後ホイッスルが鳴った瞬間に倒れるくらいうれしかった瞬間でしたし、その試合に勝たないとインカレはないというプレッシャーがかかった試合で勝ち切ったというのはとても大きかったです。

安斎 僕は後期の早慶戦が1番印象に残ってます。最後点を決められて負けのホイッスルが鳴った瞬間に、これまでにない、選手権(全国高校サッカー選手権)で負けたりはしてるんですけど、それとは違った悔しさが込み上げてきました。悔しさが勝ったんですけど、はるきくん(西川玄記、スポ=石川・金沢桜丘高校)を中心にあの舞台を作ってくれた先輩たちのためにとか、ああいったステージで試合ができることはサッカー人生を通じてそこまで多くないと思いますし、ああいった舞台に立てたことは自分にとってすごくいい経験ができたんじゃないかなと思います。

――入学前の話にはなりますが、早稲田への入学を決めたきっかけは

ヒル 実際に練習に参加してみて、雰囲気とか早稲田のア式の魅力を感じてここでサッカーがしたいなと思いましたし、早慶戦という大きな舞台があるというのも昔から知っていてそこでプレーしたいという思いも強かったのでア式を選びました。

安斎 僕は自己推薦で早稲田に入学したんですけど、いろいろプロと大学で考えていて、現実的にプロが厳しくなったので大学どうしようかなとなって。親と相談して、親が早稲田出身なので早稲田のことも聞きながら考えましたし、それこそ早慶戦のことも聞いて。実際に見に行ったことはないですけど、そこに憧れはありましたし、自分もプレーしたいなと思ったので早稲田を選びました。

――大学に入って環境は変わりましたか

ヒル 高校までずっと鹿児島県でサッカーをやってきて、大学は東京でサッカーをするとは正直思ってなかったので。親元を離れるというのは、高校時代も寮に入っていたんですけど、大きく離れたところでプレーするっていうことは最初は苦しめられましたが、良い仲間に出会えたのですぐにうちとけて楽しくプレーできているのでよかったです。

安斎 自分は東京出身で高校だけ青森だったのでどちらかというと戻ってきたっていう感覚ですね。

――高校時代の同期とは今も連絡を取り合ったりするのですか

ヒル 年末帰ったりする時は遊びに行ったり、ご飯食べに行ったりしてるんですけど、普段も連絡は取り合ってますね。

安斎 明治に山田出身の知り合いがいるのでその人とかですかね、山田は関東(リーグ所属)の大学にいないので(笑)。年末とかはご飯に行ったり、ちょこっと遊びに行ったりはしてますね。

――最近では松木玖生選手がプロになりましたが、ともにプレーした選手がプロに決まることは自身にとっての刺激になったりはしますか

安斎 玖生はどうせプロになるだろと思ってたんで(笑)。でもJリーグで活躍するというそういう姿は自分にとって刺激になってますし、そういったプロで活躍してる選手からもらうパワーを自分も大学というステージで還元できたらなと思います。

――他大学では意識している選手はいますか

ヒル 立正大のGKの杉本光希です。日本代表の高校合宿に参加して高校時代から知っている仲なんですけど、大学に入ってより一層ライバル視しています。1個上なんですけど、一緒にパリ五輪を目指している選手ですし、負けたくないなって気持ちはあります。

安斎 自分はこれといって他大学に意識している選手とかはいないんですけど、結果とかで自分と同じ学年の人が点取ったりとかしていると負けたくないなって思います。

「やれるメンバーが揃っている」(ヒル)

インカレでヒルは後ろから声を出しチームを鼓舞した

――続いて、新シーズンに向けて質問をしていきたいと思います。2人から見て今シーズンのア式の雰囲気はどうですか

ヒル ア式らしく明るくやれるメンバーが揃っていると思います。結果が伴わないと意味はないと思いますが、全体的に楽しみなメンバーなので雰囲気はいいと思います。

安斎 今年のチームは結構言い合えるというか、チーム内でさまざまな意見がプレー中に飛び交います。それはいいことだと思うので、一人一人の矢印を一つの方向に、同じベクトルに向けられたらチームとして強くなると思います。ただ、それがバラバラになってしまったら崩れるのは一瞬だと思うので、言い合えるからこそ、向かう方向を一つにして強いチームにしたいです。

――昨シーズンと比べてチーム内で変わったことはありますか

ヒル 攻撃陣のレベルアップは間違いなくあると思います。去年から1、2、3年生が出ていたので引き続きになるんですけど、もう1年同じメンバーでできるのでもっと自分達の連携の部分が生かせられるのかなと思います。

安斎 単純に1回1回の練習強度が非常に上がったなと思います。去年もなかったわけではないんですけど、どうしても練習中ちょっと緩い場面とか、ぬるいなと感じていました。それに比べて今年はやりたいサッカーというのが明確にされていて、そのチームコンセプトにむけて練習の中で強度を出せているのでいいんじゃないかなと思います。

――今年は初めて後輩ができると思いますが、どういう先輩になりたいですか

ヒル 1番はピッチの中で示す存在になりたいと思いますし、これから4年まで試合に出続けるとなると頼れる存在にならないとと思うので、偉大な背中を見せたいと思います。

安斎 ピッチ内で結果を出せば自ずと偉大な先輩という肩書きはついてくると思うので、優しくもありつつ厳しくもありたいです。ピッチ内では頼ってもらえるような先輩になりたいと思います。

――今シーズンの期待の選手を教えてください

ヒル 安斎颯馬って言いたいところなんですけど、西堂久俊(スポ4=市立船橋)くんです。やってくれると思ってます。Jリーグ内定してプレッシャーとかもあると思うんですけど、試合を決める能力があると思うので、期待というよりはやってほしいという願いです。

安斎 ヒル袈依廉って言いたいんですけど、植村洋斗(スポ3=日大藤沢)くんに期待したいです。デンソー(デンソーチャレンジカップ)でもずっと同じピッチでやってましたし、今シーズンから自分が1番近くで見ていて一緒にやっている中でうまいし、この人がア式を引っ張っていくんだろうなと思います。実際ゴールだったりアシストだったりでチームを勝たせてくれるんじゃないかなと思います。

――今のチームにとって起爆剤となってくれるような選手像ってありますか

ヒル 個人的に思うのは前線からガツガツ守備に行ってくれる選手です。キーパーやディフェンス陣からしてありがたい存在なのでそう言った選手が欲しいです。

安斎 サッカーでいえばディフェンス陣にケガ人が多いのでディフェンス陣が頑張ってくれたらと思います。チームにとってがむしゃらに走ってチームのために戦うとか馬鹿みたいに声出すとか、少しでもチームのプラスになるような行動ができる1年生に入ってもらいたいです。

――今シーズン自分のここに注目してほしいプレーは

ヒル プレーで言ったら空中戦が武器なので、圧倒的な守備範囲の広さだったり、ゴールを割らせない力だったりを見てる人たちに感じて欲しいです。難しいとは思うんですけど、無失点の試合を多く生み出したいと思ってるのでそれを見て欲しいです。

安斎 ア式を勝たせて去年より成長したっていうところ見せたいです。ゴールっていう数字がわかりやすいところにあるので、点を取ってチームを勝たせたいです。その上でチームのために守備で走って誰かが苦しい時にそこをカバーできるような選手になりたいです。

「相手より1点でも多く点を取る」(安斎)

安斎はリーグデビュー戦となった前期立正大戦で早速ゴールを決める活躍を見せた

――今シーズンの自身の目標をお願いします

ヒル 失点率を0にするのは正直無理なので、1割以下にして、最終的にはインカレの国立の舞台で優勝したいと思っています。2年目は大事な時期だと思うのでアピールも兼ねてすごく大事にしたいシーズンです。

安斎 昨年の記録が1つ基準になると思うので、昨年は得点アシストあわせて8だったことから今年は得点アシストあわせて12は超えたいです。チームとしては最後、国立の舞台でカップを掲げられるよう頑張りたいです。

――初戦への意気込みをお願いします

ヒル もちろん勝利で終わらせたいです。プレッシャーのかかる試合ではあると思うんですけど、プレッシャーに強いチームだと思うので全員で一丸になって走って声出して勝利できるように頑張ります。

安斎 初戦がチームの1年の成績にもたらす影響は大きいのでどんなに汚いサッカーでもいいので勝つことが重要だと思います。結果にこだわって終了の笛が鳴った時に相手より1点でも多くの得点をとって勝てるように頑張っていきたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 栗田優大、永田玲 写真 前田篤宏、栗田優大、内海日和氏、橋口遼太郎氏、)

※学年は来年度のものを使用しています。

◆安斎颯馬(あんざい・そうま)(※写真左)

2002(平14)年9月29日生まれ。175センチ。青森山田高校出身。社会科学部2年。運転することに最近ハマっているという安斎選手。先日は御殿場のアウトレットまでドライブをしてショッピングを楽しんできたそうです!

◆ヒル袈依廉(ひる・かいれん)(※写真右)

2002(平14)年7月9日生まれ。194センチ。鹿児島城西高校出身。スポーツ科学部2年。高校時代からプロ野球スピリッツにハマっていて、ヒル選手が言うには「強い方」だそう。サッカーゲームであるウイニングイレブンはとっくのとうに飽きてしまったそうです…。

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