県内の景気について、日銀山形事務所は「持ち直しの動きが鈍化している」として、２か月連続で判断を引き下げました。
日銀山形事務所は、ことし２月下旬から先月中旬にかけての統計や企業への聞き取りをもとに「金融経済概況」を発表しました。
それによりますと、「設備投資」は、学習塾などの教育・学習支援業で減少したものの、運輸業や製造業で前の年より増加しているため、「増加している」としました。
その一方、「個人消費」は、新型コロナウイルスの影響に加え地震の影響で、山形新幹線が東京方面から直接の乗り入れができない状況になり、宿泊のキャンセルが相次いでいることなどもあり「サービス消費中心に弱含んでいる」としました。
さらに、「公共投資」は、国、県、市町村ともに発注が前年の同じ時期を下回ったため、「減少している」としました。
こうしたことなどから、全体としては「持ち直しの動きが鈍化している」とし、景気判断を２か月連続で引き下げました。
先行きについて日銀山形事務所は「新幹線の復旧で、対面サービスの需要回復は期待できるものの、ロシアのウクライナ侵攻が原油や鋼材などの原材料価格に影響を及ぼしていて、県内経済への影響を注意して見ていく必要がある」としています。
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