12歳でYouTubeにデビュー、瞬く間に大人気ユーチューバーとなったトロイ・シヴァン。18歳で大手レコード会社EMIと契約してメジャーデビューを飾った。その直後に自身の3枚目となるEP「TRXYE」をリリース、これが世界中で大ヒットし一躍ポップスターに。また2009年には映画『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』に出演、それ以来俳優としても目覚ましい活躍を見せている。2018年にはゲイの少年とその両親の関係を描いた映画『ある少年の告白』に出演した。
トロイもゲイであることをカミングアウトしている。15歳で両親に、18歳でYouTubeを通じてファンに告白した。カミングアウトするセレブは珍しくはないけれど多くの場合は有名になってから。トロイのようにメジャーデビューする前に公にするのは稀である。その理由について雑誌『ピープル』のインタビューで語った。
トロイ曰く「レコード会社との契約を控えていたんだけれどカミングアウトの仕方を自分で決めたいと思ったんだ。誰にもそれを奪わせたくなかった。ゲイクラブに行ったり男の子に会ったりしたかった。それに本当の愛についての歌を作りたかった」。テレビや映画の中に自分を投影できるキャラクターがいなかったことから、ありのままの自分として生きることが重要だったという。「『これは僕だ』と思える人がいなかった。家族が寝た後に『Queer as Folk（原題）』を見たことがあるんだけど、リビングルームで見るのは落ち着かなかった」。ドラマ『Queer as Folk（原題）』はアメリカのゲイタウンを舞台に同性愛者たちの人間関係や葛藤を描いたドラマ。「だからインターネットの世界に引きこもった。クイアとしての僕の自己表現や教育は初期のYouTubeでカミングアウトのストーリーを見て学んだものなんだ」。だからこそ自分もYouTubeで公表したかったとも。「それがどれほどインパクトのあることなのかわかっていたから。僕にとってもね」。
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courtesy of Troy Sivan via Instagram
シンガーとしても俳優としても「これから生まれてくるLGBTの人たちのためにいい世界を作るのが目標」と話すトロイ。最新作の映画『Three Months（原題）』ではHIVに感染した10代の少年を演じている。2014年には雑誌アメリカ版『Time』の「最も影響力のある25名のティーン」にも選ばれた彼がLGBTQ＋のアイコンとしてこれからどのようなメッセージを発信していくのか、注目が集まっている。
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