中国放送
３１日、実施された衆議院選挙。広島県内の選挙区で当選者の顔ぶれが前回と変わったのは、広島３区のみです。“政治とカネの震源地”での与党統一候補の選挙を振り返ります。 当選から一夜明け、街頭に立つ斉藤鉄夫さん…。 「ここに妻と２人で立ち始めて、約１年経ちました。その１年間、わたしを見続けてくださった方がたに感謝の思いで手を振っておりました。」（公明党 斉藤鉄夫氏） 陣営の目標を大きく超える９万７８００票余りを獲得。当選し、あいさつで強調したのが…。 「わたしを本当に支えてくださった、きょう、お集まりのみなさま、特にご推薦をいただいた自由民主党の方がたに…」（斉藤鉄夫氏 ３１日） 連立を組む自民党と公明党にわだかまりが生まれたのは、おととしの参院選をめぐる事件でした。自民党議員による前代未聞の大規模買収事件。そして、河井案里氏の当選無効に伴う再選挙（野党候補が勝利）。 買収事件で実刑が確定した河井克行元法務大臣の選挙区だった広島３区。自民・公明ともに候補者を立てようと動き始めましたが、紆余曲折の末、自民党が擁立を見送りました。 明らかに風向きがかわったのは、岸田政権の誕生です。斉藤さんは、国土交通大臣を任されます。自民党支持者の会合では、こんな発言も…。 「おやじは、牛を診る獣医でございました。同時に自由民主党員で竹下登さんの熱烈な子分でございまして。（学生時代に）いろいろ悩んで創価学会に入りました。おやじは烈火のごとく怒ったわけです。１９９９年１０月に自公連立政権、それを見て親父は安心して、３か月後に亡くなった。そういう意味でわたしに流れている血液の９５％は、自民党の血が流れている。こういう人間でございます。」（斉藤鉄夫氏） 公示日、出陣式の会場にはスーツ姿の男性が並び、陣営から「まるで自民の出陣式みたい」という声が聞こえるほど。 「どうか助けてください。勝たせてください。」（斉藤鉄夫氏） 屈強なＳＰに囲まれ、小さな公園に現れた現職大臣。斉藤陣営がリードしているとの報道が出ていましたが、地元に残り、拡声器で訴えます。 「４月の参議院の再選挙で与党は、野党候補に完敗しました。今回も基本的に同じ構図だと思っています。ですから、わたしは新人、挑戦者として初戦をしております。」（斉藤鉄夫氏） 「ぜひ、この広島３区、斉藤鉄夫、斉藤鉄夫…」（自民党 岸田文雄総裁） 自公連立を強調するかのように、岸田氏と総裁選で争った自民党の面々も駆けつけます。 「こんにちは、野田聖子です。この間の総裁選挙に出た野田聖子です。わたしも自民党にいて、自民党というのは、戦いの中でわたしもずいぶん、ずいぶん、ずいぶん足を引っ張られてきました。過去３回の総裁選では、本当にひどい目にあいました。だから斎藤がいると癒される。」（自民党 野田聖子氏） この人も…。 「みなさんの地元・広島県から総理大臣が生まれました。すみません。わたしは総裁選、別の方をやりましたが…。この広島の選挙区で政治の信頼を失墜させるようなことがあって、それでこの広島から立ち上がって、この衆議院選挙に挑んでくれた斉藤先生の思い、どうか、くみ取ってください。」（小泉進次郎氏） そして、選挙戦最終日、最後の街宣が終わった後も深夜１２時ギリギリまで街頭で手を降り続けました。 「小選挙区に出るときに先輩議員に言われたのは、小選挙区というのは１００％の票をもらう気概でがんばって、やっと５０％の票がもらえる。とにかく全ての人に会って、全ての人に自分の考えを訴えていく、その努力なしに小選挙区は戦えない。」（斉藤鉄夫氏） １日朝も…。 「この１年間、妻とここに立って、みなさまに自分の姿・かたちを見てもらおうとやってきたので、その意味できょう、また、ここに立って、ここからスタートする。そういう決意です。」（公明党 斉藤鉄夫氏）
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