菅義偉首相は19日、ベトナムの首都ハノイで、東南アジア諸国連合(ASEAN)に対する外交方針について演説した。中国とASEANの一部加盟国が対立する南シナ海問題について「法の支配や開放性とは逆行する動きが起きている」と批判した。名指しは避けたものの、軍事拠点化を進める中国を念頭に置いた発言。武力によらない問題解決の必要性を訴えた。
サプライチェーン(部品の供給・調達網)強化に向けてASEANと連携する考えも示した。
南シナ海で人工島を造成し軍事拠点化を進める中国と、ベトナムやフィリピンが領有権をめぐって争っている問題で「日本は緊張を高める行為に強く反対している」と言明。「全ての当事国が力や威圧によらず、国際法に基づく紛争の平和的解決に向け努力することが重要だ」と指摘した。(ハノイ 共同)
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