「日本学術会議」が推薦した会員を菅義偉首相が任命しなかったことで、学問と政治の関係は今後どうなるのだろう。自民党推薦の参考人でありながら、2015年の国会で集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法案を「違憲だ」と指摘した早稲田大大学院法務研究科の長谷部恭男教授(憲法学)に聞いてみた。【聞き手・佐野格】
――15年6月4日の衆院憲法審査会で、自民党推薦の参考人でありながら、法案に「ノー」を突きつけて反響を呼びました。ためらいはなかったのですか。
◆その前から、集団的自衛権の行使は違憲である、と言い続けてきた。あの場でも同じ主張を繰り返しただけです。私はいつも聞かれたことに、率直に答えているだけです。
――今後、ああいうことはしにくくなり、萎縮す…
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