菅義偉首相は21日、就任後初の外国訪問となったベトナム、インドネシアでの日程を終え、帰国した。今回の訪問で東南アジア諸国連合(ASEAN)との連携強化を図り、中国をけん制した。その姿勢は第2次政権時の安倍晋三前首相の初外遊と重なるが、菅首相は当時の安倍氏とは違い、表立って「中国」を名指しするのは避けた。日中関係を巡る状況の変化が反映されている。
「南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも反対する。全ての当事者が力や威圧ではなく、国際法に基づき、紛争の平和的解決に向けて努力する重要性を改めて強調する」。首相は21日、ジャカルタでの記者会見でこう強調した。
念頭にあるのは海洋進出を強める中国だ。首相は19日にベトナムのグエン・スアン・フック首相と、20日にインドネシアのジョコ大統領と相次いで会談。いずれも南シナ海問題を協議し、「一方的な現状変更の試みを深刻に懸念している」と表明した。
しかし、首相が「中国」に直接言及する場面はなかった。安倍氏が2013年1月、初外遊でベトナム、タイ、インドネシアを訪問した際、記者会見で「中国は国際社会で責任ある行動を」と指摘したのとは対照的だ。安倍氏は首脳会談でも日中関係を取り上げた。
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