選挙ドットコム編集部(以下、選コム):もともと証券会社にお勤めされていたそうですが、政治家になろうと思われたきっかけはなんですか? 北村イタル氏(以下、北村氏):証券会社というか、投資銀行のマーチャント・バンキング部門というところにいました。年金基金や機関投資家からお金を集めて、不動産や不良債権に投資するチームです。 2006年に入社したのですが、その頃はまだバブル期の不良債権が残っていた時期でした。それからリーマンショックがあり、東日本大震災が起き、経済の状況も劇的に変わっていった時期を金融マンとして働いてきました。 日本の銀行などの金融機関は、今は企業が行う設備投資などにお金を出していくべきですが、国内の消費が冷え込んでいる現状では企業の投資意欲も乏しく、資金需要は停滞しています。そのような背景の中、金融機関は金融商品の購入や不動産への投融資に走ってしまった。自分はその最前線にいたわけです。不動産にはお金が集まり続け、どんどん値段が上がっていく、異常だなと思っていました。 選コム:公認候補決定の時の記者会見でも、「アベノミクスではお金持ちがどんどん得をして、庶民にまわらない。その格差をなんとかしたい」とおっしゃっていましたね。 北村氏:アベノミクスは資産インフレを起こしましたが、庶民の購買力や所得は増えませんでした。お金持ちがお金を使うことで、下に流れるという発想があったのかもしれませんが、今の日本はお金持ちが自分のお金を増やし続けることで自分の地位や存在を担保する仕組みになってしまっていて、お金が回らないのです。 選コム:その状態を是正するために必要な政策は? 北村氏:まずは消費税を廃止して国内での消費を喚起することです。その上で国民の所得を増加させ、モノを買う力・購買力を付けてもらうことが必要です。国民の消費力の向上に伴う良性のインフレを起こさなくてはいけないと思います。分かりやすい政策だと、定期的な現金一律配布もなども一案だと考えています。 選コム:反対する人はよく「財源はどうするんだ?」と言いますね。 北村氏:日本は円を刷れるわけですから、円を刷って財政赤字をつくり、インフレを誘発していく。今のままでは、新型コロナの影響による更なる先行き不安も重なって国民は物を買わなくなってしまい、デフレの悪循環、デフレスパイラルが止まりません。 選コム:れいわ新選組から出られたのは、どんな理由からでしょうか? 北村氏:2014年に「維新の党」の公認候補として衆院選に出て落選しました。私はもともと「みんなの党」の党員で、そこから分裂した「結いの党」が大阪の「日本維新の会」と合併して維新の党になりました。そこからまた分裂して旧結いの党系の人は民進党に行き……。と、この経験で、野党が繰り返す政党分裂にはもううんざりしてしまったのです。 妻の宮野ゆみこ(文京区議会議員)が政治家になり、それを支える役割ができて、もう、自分の中では政治家になることにはピリオドを打っていました。 しかしある日、ネット上で山本太郎氏の動画を見る機会がありました。年間2万人の自殺者がいる日本で、「頼むから生きていてくれよ」「死にたくなる社会止めたいんだよ」と演説で涙ながらに訴えていて、それを見て自分も泣いてしまって。そこから妻と街頭演説などを見に行くようになりました。その頃はいちファン、いち支援者という形でした。 山本氏が「目の前に苦しんでいる人がいて、それを救える手段があるのなら、使わない手はないでしょ」と訴えていて、本当にそうだなと。自分も何かできる手段があるのなら、やってみよう、と。公認に応募したのです。通らないと思って出したら通っちゃった。 選コム:公認は山本太郎氏が選んでいるのでしょうか? 北村氏:自分の時は、党の事務局の方々と、山本氏と、2回面接がありましたね。どのような基準で選んでいるかは、私に聞かれてもわかりません(笑) 選コム:次の衆院選で当選したらまっさきに取り組みたいことはなんですか? 北村氏:まずは税制の適正化です。消費者の購買力をつけることが最優先の中で、いまの大企業、富裕層に優しい税制のゆがみを適正化したい。消費税も廃止したい。消費税という税金は物を買うことに対してペナルティを課しているような悪税です。それに、これまで消費税を上げてきたタイミングでも日本の税収はほとんど変わっていないんです。同じ時期に大企業の税率を下げる税法の改正が行われてきているから。 そうではなく、儲かっている企業にはたくさん税金を払ってもらう、つまり、法人税を累進化するべきだと思います。私たちが政権を取る存在になればすぐにできることです。 選コム:政権を取る存在になるには、野党共闘もカギになってきますね。 北村氏:そうですね。そのあたりは、自分の立場では成り行きを見守りたいです。政策一致ができて統一候補を選挙区から出すということになれば、政策の実現が最優先だと考えています。 昨年、父親(※週刊金曜日の編集長だった北村肇氏)を亡くしました。父は、「人は他人をしあわせにするために生きている。目の前の人を幸せにすることが人の生きる理由なんだ」と言っていました。自分も、この国に蔓延する息苦しさや生きづらさを緩和して、誰もが生きていていいと当たり前に感じることができる社会を作るために身命を賭していきたいと思っています。 選コム:きょうは貴重なお話をありがとうございました。
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August 05, 2020 at 11:16AM
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「目の前の人を幸せにすることが人の生きる理由」れいわ新選組・北村イタルさんインタビュー(選挙ドットコム) - Yahoo!ニュース
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