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Wednesday, July 8, 2020

【齋藤薫の美容自身2】マナー逆転、常識も逆転。そんな中でマナーのある美しい大人になる方法(VOCE) - Yahoo!ニュース

人気連載「齋藤薫の美容自身 STAGE2」。今月のテーマは“マナー逆転、常識も逆転。そんな中でマナーのある美しい大人になる方法”について。毎月第2水曜日更新。

バベルの塔みたいに“何かの力”が人と人を遠ざけようとしているのか?

 ほんの数ヵ月前には想像もしなかった世の中になってしまった。それこそ数ヵ月前に、「日本人はハグが足りない」なんて記事を書いたばかり。言葉以上に気持ちを伝え合うハグを、もっともっといろんな場面でいたしましょうと。  それが今や、側にも寄れない。ある行列に並んだ時、前の人に「もっと離れてください」と言われた。ちゃんと1メートル以上離れていてもマナー違反? 何だかちょっと泣けてきた。少し前まで相手をわざわざ遠ざけるなんて、そんな子供のいじめのような行為、無礼の極み、無知の極みでしかなかった。それをお互いに要求し合うなんて、悲しすぎる。  しかも以前は、つり革もドアノブも、ましてや人が使ったボールペンもスリッパもバイ菌扱いする潔癖性の人が、ひどく冷たく見えた。自分自身が嫌われているようで、何か萎縮させられた。でも気がつけばそれが新しい常識となり、誰かが触れたものを恐れなければいけない現実には、何か背筋が寒くなる。“何かの力”が人と人を遠ざけ、断ち切ろうとしているのだろうか。  ふと、『バベルの塔』を思い出した。それは、旧約聖書創世記に記された伝説の塔。もともと人間はみな一つの言葉を話していたが、ノアの洪水の後、人間たちが勢いにまかせて天にも届くような高い塔を築き始めると、それを見ていた神が怒り、その行為を“人間の傲り”に他ならないと、人々の言葉を混乱させ言葉を通じなくさせ、建設を中止させたのだ。  突然、人と触れ合えなくなり、面と向かっておしゃべりできなくなり、海外に旅ができなくなる現実に、ひょっとするとSNSの普及で、逆に人と人との関係に深みがなくなり、独りよがりの人が多くなったことが、暗に咎められているのでは、などと思ってみたりした。人間やっぱり一人の単位で生きているのだと自覚させられる今、だから改めて人と深く関わることの尊さ、人の繋がりこそ財産という価値観を目覚めさせるべきなのだ。  一方で、マスクの意味も完全に変わった。数ヵ月前までマスクは多くの場合、自分のため、防御のためのものだった。風邪をひいている場合は別として。でも、まだコロナ問題がここまで深刻化していない頃、百貨店などの販売スタッフがマスクをつけることに“接客業としてどうなのか”というクレームが殺到した。ちょっと前までマスクをしての接客自体がマナー違反だったわけだ。いやもう今となっては考えられない。マスクをしないこと自体がマナー違反と、全く逆の社会になっている。ほんの2ヵ月間で、常識がひっくり返ったのだ。  日本の冬はもともとマスクだらけだったこと、欧米人は不気味と言って嘲笑していたらしいが、結果として世界中がマスクだらけになった。それもまた常識の逆転。しばらくは外せないのだ。  その時何が起こるのか。口元を隠すと人は個性を失う。表情を失う。存在感も失うのだ。人間の顔立ちの美醜は、目元でなく口元、顔の上半身ではなく下半身で決まるとされるのも、その証。 普段からマスク癖がついていた人は、どこかで自分を隠したいと思っているはずで、そんなマスクが必須になった新生活は、会話してもどれほどお互いをわかり合えるのか。それもまた、ひどく悲しい。  何より、マスク着用の毎日は、ファッションもメイクも何か虚しいものにしてしまう。マスクの色や柄を楽しむ道もありながら、やっぱりそこには夢中になりきれない。逆に口元を隠すことが、いかに自分を打ち消すことになるのかを思い知らされる日々なのだ。

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