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Sunday, February 23, 2020

中日春秋:中日春秋(朝刊コラム) - 中日新聞

 織田作之助の短編小説「螢」に奇妙な詐欺の手口がある。男が旅館などにやって来て「中身は絶対に見るな」とくぎを刺した上で風呂敷包みを預けるのだそうだ

▼数日後、受け取りにやって来るが、「中を見たな」と騒ぎだす。包みを解くとあら不思議、中にあった人形が口を開き「見たな」。男が言うには、さる大名に贈る品だったが、汚れた目で見られてはそれもできぬ。どうしてくれると金を要求する

▼「見た人形」という。人形がしゃべるのはからくり仕掛けと腹話術。今、引っ掛かる人はいないだろうが、時代によっていろいろな手口がある

▼詐欺のはやり廃りでいえば、今はこんな傾向にある。ひところ、世間を悩ませた「おれおれ詐欺」の被害額は減ったものの、今度は、警察官や銀行員のふりをしてキャッシュカードを盗み取る「詐欺盗」の被害が急増しているそうだ

▼まず偽の警察官が「キャッシュカードが不正使用されている」と電話をかけてくる。その後、銀行員が来て、紙に暗証番号を書かせ、キャッシュカードとともに封筒に入れて「封印」し、被害者に渡すのだが、実はすり替えられていてカードを奪われ、暗証番号も知られてしまう

▼この詐欺も早く廃れさせたい。銀行は暗証番号を聞かぬものと肝に銘じ、番号をゆめゆめ書いてはならぬ。万が一にも妙な封筒があれば、中をよく見ていただきたい。

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