毎小ニュース：社会 サラダからカエル…なぜ？ 最も活発な時期 - 毎日新聞

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　スーパーやうどん店（てん）で販売（はんばい）されたサラダ類（るい）に「カエル」が入（はい）ってしまうケースが相次（あいつ）いでいます。水辺（みずべ）に近（ちか）い場所（ばしょ）で生息（せいそく）するカエルが、なぜそんなところにいるのでしょう。間違（まちが）って食（た）べてしまうと危険（きけん）なのでしょうか。関係者（かんけいしゃ）や専門家（せんもんか）に聞（き）いてみました。

　今回（こんかい）、最初（さいしょ）にニュースとなったのは5月（がつ）11日（にち）のことです。長野県上田市（ながのけんうえだし）の「イトーヨーカドーアリオ上田（うえだ）店（てん）」で「緑黄色野菜（りょくおうしょくやさい）がとれるパリパリ麺（めん）のサラダ」を購入（こうにゅう）した人（ひと）から「サラダにカエルが入（はい）っていた」と連絡（れんらく）があったのです。

　その後（ご）の16日（にち）、製造（せいぞう）した会社（かいしゃ）の「デイリーはやしや」（長野県松本市（ながのけんまつもとし））は、入（はい）っていたのは体長（たいちょう）2～4センチメートルのニホンアマガエルだったと公表（こうひょう）しました。詳（くわ）しくは松本市（まつもとし）の保健所（ほけんじょ）が調（しら）べていますが、会社（かいしゃ）は「レタスや他（ほか）の野菜（やさい）に混入（こんにゅう）し、機械（きかい）による洗浄（せんじょう）や目（め）で見（み）て異物（いぶつ）を除（のぞ）くなどの作業（さぎょう）で取（と）り除（のぞ）けなかった」とみています。異物（いぶつ）を取（と）り除（のぞ）く作業（さぎょう）をする人（ひと）を1人（ひとり）から3人（にん）に増（ふ）やすなど対応（たいおう）を強化（きょうか）しました。

　うどんチェーン「丸亀製麺（まるがめせいめん）」諫早（いさはや）店（てん）（長崎県諫早市（ながさきけんいさはやし））でも、21日（にち）に出（だ）した「ピリ辛（から）担（たん）々（たん）サラダうどん」にカエルが入（はい）っていました。丸亀製麺（まるがめせいめん）は野菜（やさい）加工（かこう）工場（こうじょう）で入（はい）ってしまったとみて、生野菜（なまやさい）を扱（あつか）う取引先（とりひきさき）の全（ぜん）工場（こうじょう）で立（た）ち入（い）り検査（けんさ）をしました。

毒性（どくせい）あり　注意（ちゅうい）が必要（ひつよう）

　なぜ、カエルが立（た）て続（つづ）けに入（はい）ってしまったのでしょうか。120種類（しゅるい）以上（いじょう）のカエルを飼育（しいく）展示（てんじ）する「体感（たいかん）型（がた）カエル館（かん）KawaZoo（カワズー）」（静岡県河津町（しずおかけんかわづちょう））の飼育（しいく）員（いん）、西大（にしたい）星（せい）さんによると、エサとなる小（ちい）さな虫（むし）が増（ふ）えてくる5～6月（がつ）はカエルの繁殖（はんしょく）期（き）。1年（ねん）で最（もっと）もカエルが活発（かっぱつ）に動（うご）き回（まわ）る時期（じき）だそうです。

　また、カエルは夜間（やかん）に街灯（がいとう）に集（あつ）まるガなどの虫（むし）も食（た）べます。西（にし）さんは「工場（こうじょう）の窓（まど）の明（あ）かりに引（ひ）き寄（よ）せられ、何（なん）らかのきっかけで工場（こうじょう）内（ない）に入（はい）ってしまった可能性（かのうせい）もある」と推測（すいそく）します。

　危険性（きけんせい）はないのでしょうか。ニホンアマガエルを触（さわ）った手（て）で人（ひと）が粘膜（ねんまく）に触（ふ）れると、肌荒（はだあ）れやかぶれを引（ひ）き起（お）こすなどの毒性（どくせい）があります。西（にし）さんは「生（なま）で食（た）べてしまうと体調不良（たいちょうふりょう）になる恐（おそ）れもあります」と話（はな）します。北関東（きたかんとう）のあるレタス生産（せいさん）者（しゃ）によると、夜（よる）に外（そと）の気温（きおん）が下（さ）がる時期（じき）には、カエルや虫（むし）などが温（あたた）まろうとして、レタスの葉（は）の中（なか）に入（はい）りやすくなるそうです。この時期（じき）は、ちょっと野菜（やさい）に気（き）をつけてみるのがいいかもしれません。【寺田（てらだ）剛（たけし）】

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