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Monday, October 3, 2022

アメフト/富士通フロンティアーズ 松井理己選手 NFLへの挑戦 - nhk.or.jp

kukuset.blogspot.com

皆さんは「NFL」をご存じでしょうか?
「NFL」とはアメリカンフットボールの世界最高峰のプロリーグ。未だ日本人がプレーしたことのない未知の世界です。

川崎に拠点を置く、富士通フロンティア―ズに所属する松井理己(まつい・りき)選手。NFLが10月3~4日にロンドンで開催する身体能力などの測定会(NFLインターナショナルコンバイン)に招待されることになりました。

今回、コンバインへのフライトが2日後に迫ったタイミングでしたが、快くインタビューに応じてくださり、その心境や、アメリカンフットボールへの思い話してくださいました。

アメリカンフットボール
様々な戦術を駆使し、ボールを敵陣のゴールラインまで進める、いわば陣取り合戦のスポーツ。松井選手はワイドレシーバー。司令塔であるクォーターバックから投げられるパスを、敵をかわしたり、ぶつかったりしながらキャッチし、ボールを前に進めるポジション

松井理己(まつい・りき)
1997年兵庫県出身の現在25歳、身長185cm。高校からアメリカンフットボールをはじめ、関西学院大学に進学。2019年から富士通フロンティアーズに入団。恵まれた体格を生かしたダイナミックなプレーが持ち味で、2021-2022シーズンの第75回ライスボウル(日本選手権決勝)ではMVPを獲得。

積み上げてきたものを発揮するだけ

---今回招待がきた経緯は?

SNSのダイレクトメッセージで、NFLインターナショナルコンバインの担当の方から直接連絡が来ました。
そのときはアメフト関係者とは思えないアカウントのアイコンと、プロフィールの紹介だったんで、知らない外国人からメッセージがきたな、ぐらいの感覚だったんですけど、よくよく見てみたら「このコンバインにおまえを招待しようと思ってる」といった内容でした。
ちょっとびっくりしたんですけど、そこから英語で連絡を取り合って、「挑戦する意思はあるか?」という話をいただいて。僕も海外挑戦したいという思いがあったので「はい」と答えました。

---コンバインの日が迫ってきた今の心境はいかがですが?

緊張もあるんですけど、それ以上に自分が今まで積み上げてきたことへの挑戦というか。
こういう機会を得て挑戦できることへの楽しみな思いもあって、半分半分です。
自分が現地でどう感じるかも分からないですけど、その見えないことに対する不安もありつつ、でも、わくわく感もありって感じです。

---どんなパフォーマンスをしたいですか?

日本人はクイックネス(俊敏さ)が外国人に比べて高いよね、という話が多いんです。
それはもちろん僕も持っておいた上で、日本人だからクイックネスで勝負するというわけじゃなくて。
日本人の良さも加えた上で、体格的なところも、たとえば球際の競り合いとかそういうところも含めて、外国人と対等に渡り合って勝負できるというパフォーマンスを見せたいです。
あまり一対一の勝負はないかもしれないですけど、レシーバーの動きを見せる場面で「あの日本人意外といけるな!」と。そういう印象を海外のコーチとか周りの選手に与えたいと思っています。

“挑戦”は学生時代からの自分のテーマ

---スポーツ選手として大切にしていることや心掛けていることはありますか?

自分が上のレベルに挑戦してどれだけ通用するのかということを常に意識してきました。
その結果を積み上げてきて、今があると思っているので、自分がどこまで高いレベルにいけるのかということを、大切に心に留めています。
全然強くない高校でアメフトを始めて、大学では日本一になることも多い関西学院大学に入りました。
最初は不安なこといっぱいでしたが、結果を出して1年生から試合に出させてもらって、学生日本一にもなりました。今は日本一を争う社会人のチームに入って試合に出て、ライスボウルではMVPをいただき、そして今回招待されるようになったので・・・。
ひとつひとつ自分の中で上のレベルに挑戦することで、自分のパフォーマンスを引き上げてきたという思いはあります。
やっぱりやるなら上を目指そうっていう思いでやっているので、挑戦っていう自分の気持ちはぶらさずに臨みたいです。

--- NFLを含めた海外挑戦を意識したのはいつから?

もともとは日本から海外に挑戦する術がないと思っていたので、大学生のころには海外挑戦を思っていなくて、やるなら日本のXリーグで活躍して、日本代表になって海外と試合をしてみたいと思っていました。
社会人1年目の終わりの2020年3月に、日本代表に選ばれるためのコンバインの時にCFL(カナダのプロフットボールリーグ)のコンバインも同時開催されました。そこで海外に挑戦できる正式なルートがあるということで、初めて明確に海外挑戦を意識しました。
外国人選手は、同じプレー1つとっても、細かい駆け引きとか、切り替えのタイミングとかボールへの嗅覚とか、日本人と違ってくるんで。
それに対して迷いながらプレーするのではなく、どうやって相手を惑わしながら自分が優位になってプレーできるかというのを最初はすごく悩んだんですけど、今は駆け引きを楽しみながらできるようになっています。

誰かが突き抜けていかないといけない

アメフトという競技への思いについても聞きました。

アメフトはコアなファンも多くて、毎回試合見に来てくれてる方や、NFLの試合を楽しみにしてる方もいて、すごくポテンシャルのあるスポーツなんです。
でもアメフトというワード自体は知っているけれども、どういうスポーツか分かってない人が多いのが今の現状だと思います。
やっぱり選手としてできることといえば、誰かが突き抜けていかないといけないっていうのがあると思います。
今回、僕もそういうチャンスをいただいたので、期待に応えられるように頑張りたいなと思います。

---アメフトの魅力はどんなことろですか?

日本ではまだまだマイナースポーツですけど、その分スタジアムと選手と観客の距離が近いです。
特に富士通スタジアム(川崎市)なんかは近くて、実際に選手同士がぶつかっている音だとか、迫力のあるプレーを間近で見られるのがいいと思います。

チアの応援とか音楽もかかっていて、そういう空間で観戦しながらナイスプレーに盛り上がったりしてもらえるので、すごく楽しめるスポーツだと思います。
僕はレシーバーをやっているので、飛んできたボールをキャッチする、それが難しそうであればあるほどお客さんが盛り上がる。
またディフェンスも逆にそれをインターセプトするとか、わかりやすい部分も結構あって、初めて見たお客さんも何かワクワクして大興奮する瞬間があると思います。
ルールは確かに難しいですけど、誰が見ても盛り上がるスポーツだと思うのでそれがフットボールの魅力かなと思います。

最後にファンに向けて意気込みを語っていただきました

海外の選手は、日本でどれだけアメフトが普及しているのか、日本のレベルを全く知らないと思うので、僕が日本人ってここまでできるんやっていうのを証明する選手になれればなと思います。
もちろんNFL選手を目指す上での話ですけど、本当にいい結果を出して、こういう機会を来年にもつなげられるロールモデルになるような結果を出していきたいなと思っています。
応援よろしくお願いします!

【インタビューを終えて】
これまで積み上げてきたものをあくまで発揮するだけだと、自然体でいる松井選手。ことばの端々に外国人選手相手に真っ向勝負ができるという自信が感じられました。
日本人初のNFL選手の誕生を期待して、これからも松井選手を応援してきたいと思います。

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