【ほっこり江戸ごはんvol.6】江戸好きが高じて、地毛で「ちょんまげ」まで結ってしまった江戸マニアの伊尾木将之さんに、江戸時代のレシピとともにほっこりエピソードを教えてもらいます。今回は、 暑い時期にぴったりな一品です。
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
江戸時代が大好きで江戸の食文化を研究している伊尾木と言います。
残暑が続きますね。エアコン全開で過ごしています。江戸時代は当然エアコンがないわけで、当時は大変だったろうなと想像してしまいます。
とはいえ、江戸時代は小氷期(いわゆる、弱い氷河期)の時期もありましたし、家の風通しも結構違ったでしょうから、今ほどの不快感はなかったかもしれません。それでも、暑いのは暑かったでしょうけども。
さて、今回紹介するのは「卵なます」という江戸時代の卵サラダです。といっても、マヨネーズは使っていません。
夏にぴったりのさっぱりした一品です。簡単なので、是非作ってみてください。
作り方
基本の材料は卵とわさびと、ドレッシングです。大根おろしがあるとさらに良いです。このドレッシングは、お出汁と少量のお酢を合わせたものです。
本来は、こちらでも紹介した煎り酒を使うのですが、煎り酒をお持ちでない(ほとんどの方がお持ちではないですよね)場合には、お出汁と少量のお酢で代用してください。
卵は、薄焼き卵とゆで卵を作ります。まず薄焼き卵を作って、千切りにします。
次にゆで卵の白身も千切りにします。
卵の黄身はドレッシングとをといておきます。そしてワサビも入れてかき混ぜます。
そしてドレッシングと千切りした卵を合わせて完成です!お好みで大根おろしを添えてください。
江戸のほっこり話
江戸時代の人たちも今とかわらず、卵料理が大好きでした。もちろん現在のように安くはないので、毎日気軽に食べるというわけにはいかないのですが、たまに食べるプチ豪華な食材だったようです。
江戸時代のイクメンパパの日記「柏崎日記」を見ると、病気で倒れた妻のために夫が卵料理を作ったりしています。
また、江戸時代末期のとあるロシア人の手記には、ゆで卵を「蜜柑といっしょに食べたりする」という記述があったりします。なんとデザートのように食べていたようです!
ちょっとびっくりしますが、そういえばたまごサラダやポテトサラダにみかんが入ることもあるので、そういう感覚かもしれませんね。
参考文献
- [1] 松下幸子 「卵料理考」 『調理科学』 Vol.20(4)、1987より
伊尾木将之
大阪出身のうさぎ好き。修士までは物理を学び、博士課程で情報系に進むも撃沈。現在はクックパッドでエンジニアをしながら、食文化を研究している。
日本家政学会 食文化研究部会の役員を務める。
2020年秋から社会人大学生(文学部)に。
本業は川崎フロンターレのサポーター。
【github】https://github.com/kikaineko/masayuki-ioki
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