佐賀県基山町やそのまわりには、山と川、そして田んぼと畑がたくさん、それはもう、たくさんあります。
つまり、
地元に、
美味しいものが、
たくさん、ある!
そんな地域に暮らす皆さんの、普段の食卓に登場する定番料理を紹介する企画「畑のレシピ」。旬の食材の生産者や、ご近所のお料理上手さんに、レシピを教えていただきます。
今日からどなたかの食卓の一品に加えてもらえるよう、ほっこりやさしいイラストでお届けします。
レシピ「丸ごとサラダカボチャのツナ和え」
今回のレシピの主役は、「サラダカボチャ」。
基山町・園部エリアで森林整備活動に取り組む団体「かいろう基山」が、毎年6月〜8月中旬ごろまで、出荷しています。主な販売店は、基山パーキングエリア上りにある「ふるさと名物市場」。
その店員として開業時からほぼ毎日のように店頭に立つ、お料理好きの加藤美由紀さんにオススメのレシピを教えていただきました。
「カボチャ」のイメージを裏切る、スライスすればそのまま生で食べられる、手のひらサイズのサラダカボチャ。
料理する際は、ワタとタネを除きがち…ですが、今回のレシピで捨てる場所は「ヘタ」だけ!
用意するものは…
- サラダカボチャ 1個
- ツナ缶(オイル漬け)1缶
- 塩
- ごま油
- 黒胡椒
包丁ではなくピーラーを使いたい場合は、ちょっと厚めにスライスしましょう。あまり薄く切ると、シナシナになって食感が柔らかくなりすぎてしまうかも。
そして気になるワタと種。塩もみすると、あら不思議……ワタが影も形もなくなり、果肉の部分と白い種だけが粒々と残ります。
完成した一皿がこちら!
サラダカボチャは、カボチャというより瓜に近い、パリパリとした食感とさっぱりとした甘味が特徴。今回のレシピは、ツナと仕上げのごま油で、しっかり食べ応えも感じられるはずです。
そして、あえて残したワタが溶け込むことで、料理全体に甘味・旨味をもたらします。柔らかい種には、アーモンドのような風味も。どちらもレシピに奥行きを与える、自然の調味料として、最高の仕事をしてくれます。
試しに、ワタと種をとったサラダカボチャで同じレシピを作ってみましたが、味わいの差は歴然。今日からサラダカボチャのワタと種は、捨てられません!
旬の食材と畑の人
「かいろう基山」は、17年以上、基山町園部の古い集落・皮籠石を拠点に、近隣の里山づくりに取り組んでいるNPO法人。月曜日と日祝日以外は毎日のように竹の伐採、竹炭づくり、竹チップを活用した土壌改良材の開発などに取り組んでいます。
その活動の一つが、サラダカボチャの生産です。自前の土壌改良材を使って育てるサラダカボチャの出荷数は、年間1000個以上。里山保全に始まる、循環型社会を目指す試みを続けています。
かいろう基山のサラダカボチャは、レシピを教えてくれた加藤さんが働く「ふるさと名物市場」のほか、飾菜きの里「あすか」でも購入できます。基山町の食堂「一福」や鳥栖市のカフェ「おおきな樹」でも、季節限定の食材として、メニューに入っているそう。
さぁ!
今日から、旬の食材をおうちで、お店で、美味しく食べてみませんか?
次回の「畑のレシピ」も、どうぞお楽しみに。
イラスト協力:橋本菜摘
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