近年の飲食業界を観察していると、ある傾向が見て取れる。ITの技術やその業界の思想文化などとの融合だ。例えば本誌でご紹介した例で言えば、創作フレンチのsio、クラフトアイスクリームのHiOなどが挙げられる。 【写真】2014年に麻布十番店をオープン、都内を中心に19店舗を展開 前者はウェブ媒体「note」によるメニュー説明で、「食べる」という体験の価値を高めた。また、動画レシピの発信によりファンを爆発的に増やしている。またHiOは、サブスクリプションというIT由来のサービス形態で売り上げを伸ばしているほか、新メニュー開発のためにクラウドファンディングを採用している。
それらの手法は飲食というどちらかと言えば「伝統」が重視される業界において異端なものだったが、まずは若い人や食に敏感な人の耳目を集め、やがて裾野を広げていくことに成功している。 ■接客システムにAIを導入したサラダ専門店 今回紹介するクリスプ・サラダワークスも、その系列に加わるレストランだ。 2014年12月に麻布十番店をオープンし、現在は都内を中心に19店舗を展開している。 同店で提供する料理はただ1つ、カスタムサラダだ。
「チョップドサラダ」と言って、野菜などの具材を細かく切り刻んで混ぜ合わせた、アメリカではポピュラーなサラダ料理で、同店では具材、ドレッシングを自由にカスタマイズできることを1つの売りとしている。 1つひとつ具材を組み合わせてオリジナルのサラダを作ることもできるが、8種類ある「シグナチャーサラダ」(おすすめ)からベースのサラダを選び、具材を足したり引いたりしてカスタマイズするのが簡単だ。 サラダといえば普通は副菜としての位置づけだが、同店のサラダはそんな軽いものではない。野菜はもちろん、ハム、チキンなどのたんぱく質、クルトン、穀物などの炭水化物も多少入り、重量としては400~450グラムある。
カロリーも400~700kcal台と、サラダとしては高熱量だ。立派に1食として成立し、しかも満腹になる。 いちばん人気は「カル・メックス」。甘酸っぱいドレッシングが特徴のメキシコ風サラダで、アボカドが2分の1個入っているところが、女性客の多い同店で好評の理由のようだ。 次に売れるのが「クラシック・チキンシーザー」。シーザーサラダはアメリカ発祥で、ロメインレタスにシーザードレッシングとチーズ、クルトンで構成されるのが基本。ちなみにシーザーサラダはジュリアス・シーザーではなく、考案者であるレストランオーナーの名に由来する。
からの記事と詳細 ( 1000円超の「サラダ専門店」に男性も通う理由~コロナ禍でも増収のクリスプ・サラダワークス(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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