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Saturday, November 14, 2020

「それやったら、仕事せぇへん」。新型コロナ禍で板尾創路が見出した自らのカタチ(中西正男) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース

 今回からこちらでも原稿を書くことになりました、中西正男と申します。改めまして、何卒よろしくお願い申し上げます!

 普段、僕が書いている原稿は基本的にどなたかに直接お話を伺ってのインタビュー連載です。

 そのスタイルでは、なかなか触れられなかった“最新芸能ニュースの裏側”。

 そして、大阪を中心に20年以上芸人さんとあらゆる話をしてきた中で、僕が直接見聞きしてきた“芸人さんのエエ話”。

 こうして原稿を書いている間にも、芸人さんや関係者から携帯電話に届く日々の“楽屋ニュース”。

 広く皆さんに興味を持っていただけるかは分かりませんが、そういう味がお好みの方には「これを待っていた!」というようなこれまでになかった一皿を毎回お届けする所存です。

 20年以上、お笑いの取材をし、プライベートでも日々芸人さんとお酒を飲む中で、いろいろな場面に出くわしました。

 2002年春、人間国宝で落語家の桂米朝さんにインタビューをしました。1999年にデイリースポーツに入社して記者になり、お笑いの担当を命じられてから、常に頭にあったのが米朝さんという存在でした。

 当時、ロングインタビューに応じる機会はめっきり少なくなり、特にスポーツ紙ではほぼその機会がなかった米朝さんに話を聞く。

 なんとかそこにたどりつけないかと、入社後スタートさせたのが上方落語の噺家さんを毎週取材するインタビュー企画「上方落語大図鑑」でした。

 少し前に入門したばかりの若手から大御所と言われるような大ベテランまで、毎週毎週取材の段取りを整え、インタビューを続けました。

 その連載を2年ほど続けた時に、米朝さんの事務所の方から、お電話をいただきました。「もしよろしければ、米朝が中西さんの連載でインタビューを…と話しているんですが」という内容でした。

 インタビュー場所となったのは大阪・ホテル阪急インターナショナルのジュニアスイートルーム。駐車場から部屋へと続くエレベーター。米朝さんと二人きりになりました。米朝さんが穏やかな声で質問をしてこられました。

 「あれは、全部、お一人の筆ですか?」

 いきなりの問いかけに戸惑いながらも「はい。あの連載の担当は僕だけですので、全部一人で取材をして書かせていただいてます」と答えると、深々と頭を下げておっしゃいました。

 「えらい若いもんまで取り上げていただいて、本当にありがとうございます」

 米朝さんが日々の小さな連載までしっかりと目を通してらっしゃるということ。そして、孫のような歳の新人記者にしっかりと頭を下げられたということ。

 エレベーター内のわずか数十秒の時間でしたが、米朝さんがいかに“落語の明日”を考えているのか。無限の奥行きを感じた数十秒でもありました。

 米朝さんが亡くなったのが2015年3月。

 あらゆる関係者や芸人さんらと連絡を取り取材をしていると、やたらとLINEの通知が入ります。

 いったい何なのかと思い、確認すると、それは全て同じグループラインからの通知でした。

 関西でも一大勢力となっている「TKF(たむらけんじファミリー)」のリーダー・たむらけんじさんが作っている芸人さん数十人が入っているLINEグループで、僕もその中に入っていたのですが、そこにたむらさんが一通のメッセージを送りました。

 「生前、オレが聞いた米朝師匠のお言葉や。みんなに伝えておく。『芸は人なり。面白い芸人にならんでもいい。エエ人になりなさい』」

 そのメッセージに対する若手の皆さんからの返信が一気に行われ、凄まじい数の通知に繋がっていたのでした。

 落語家でもなく、もちろん、一門でもないたむらさんが聞いた米朝さんの言葉がLINEのグループを通じて染みわたっていく。米朝さんの肉体はなくなったかもしれないが、それを受け取った芸人さんたちがいる以上、米朝さんが本当の意味でなくなることはない。そんなことを強く感じた瞬間でもありました。

 ま、それでいうと、たむらけんじさんにもいろいろな話がありまして…。

 といくらでも思い出話は連なっていきますが、そんな感じで、こちらの連載では僕が直接見聞きしてきた話を綴っていきたいと思います。

 今の世の中、あらゆる情報が錯綜し、無責任な情報が乱れ飛んでもいますが、ここでは僕がこの目と、この耳で得たものだけをお届けします。

 産地直送、完全無添加。質の悪いものは入っていないと思いますので、お好きな方はどうかお立ちよりくださいませ。

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