抜けるような青空が広がり、気持ちのいいお天気に心が弾む日が増えてきた。
解放的な気分は同時に欲張りになるのだろうか。やることリストは毎日盛りだくさんで、常備菜に助けられながら簡単な食事で済ませること数日。身体が渇望しているのを感じた。葉っぱをむしゃむしゃ食べたい。
10日ほどマルシェに行くことが出来ずにいた。冷蔵庫に残っているのは根菜類だけだ。これはもうどうにかして行かなくちゃ、と思い、平日のある朝、もうほぼお昼に近い時間に、とにかく葉物狙いで近所のマルシェに出かけた。
いつもの生産者さんのスタンドに直行し陳列台を見渡すと、ところどころぽこっと空いている。明らかにすでに売り切れているものがあると物語っていた。アスパラはグリーンしかないし、ラディッシュも、小ぶりのアーティチョークも姿がない。春の野菜は人気だなぁと思う。幸い、私が欲していたハーブや葉野菜はまだあった。
コリアンダーに、ディル、ミント、チャービル、それとタラゴンを買うことにして、クレソンを1束とルッコラをたっぷり。フランス語ではオゼイユという酸葉(すいば)も、出てきていた。この春初めてだ。でも、オゼイユを買うとパスタが食べたくなるなぁと思い、この日はやめることにした。レモンの代わりにこの酸葉を使いバターソースにして、太めのモチモチパスタと絡めるのが好きなのだ。ただ、今は、日々のおいしいもの探求活動で粉ものを食べる頻度が高いから、普段、炭水化物を控えている。
あとは、ロメインレタスを一つと、グリーンアスパラにカブを買って帰ることにした。
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翌朝。
前の晩から、ハーブでサラダにしよう!と楽しみだった。
モロッコ料理屋さんでテイクアウトした時に、パンをたくさん添えてくれて、残っているものがある。硬質小麦粉で作られるそのパンと一緒に食べたらおいしそうだなぁと思った。
ヤギ乳のチーズを合わせたらいいかも、とイメージして、冷蔵庫の中を探り、包みの上からチーズに触れると思っていたよりも固い。買ってから数日経って、少し固くなったようだ。今日はどちらかというと、パンに載せるというよりは、載せた後にちょっと伸ばせるくらいのやわらかさが欲しい。
それで、今度は味ではなく、イメージに見合うやわらかさを備えたチーズが何かなかったかと探し始め、ブリヤ・サヴァランがあることを思い出した。質感は理想的だ。
サラダにはカブを加えようかとも思ったけれど、葉ものだけにして、代わりに、グリーンアスパラを茹でて添えることにした。
塗れるやわらかさのチーズは、半ば、ソースのような、ペーストのような存在としても考える。
ブリヤ・サヴァランがあるならば、アスパラにマヨネーズは要らないな、パンにもバターは必要ないな、という感じで。でもその分、サラダのドレッシングを気持ちたっぷり目にして、パンでもアスパラでも楽しめるようにしようか。
と言っても、味付けはいたってシンプルに、オリーブオイルとレモン、それにフルール・ド・セル(塩)とコショウだけ。ただ、コショウを3種類混ぜた。ピンクペッパーに、黒コショウと白コショウ。黒白コショウはそれぞれミルに入れたものがあるので、それを挽き、ピンクペッパーは使うごとに粒を手のひらに取り、両手を擦り合わせるようにして粗く潰す。
ドレッシングをボウルに混ぜ合わせ、そこにルッコラとクレソンを食べやすい大きさにちぎって入れ、コリアンダー、ディル、チャービルの葉を摘んで加えて、手で軽く和えるのみで出来上がり。
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サラダと一緒に食べたくて卵も茹でた。
パンをちぎるたびに、ブリヤ・サヴァランを塗ってサラダを載せたり、卵とサラダのダブル乗せにしたりして、食べた。
今日の朝ごはん
・グリーンアスパラ(塩茹で)
・香草と3種のペッパーのサラダ
(クレソン、ルッコラ、コリアンダー、ディル、チャービル)
・ブリヤ・サヴァラン(チーズ)
・ゆで卵
・モロッコ料理屋さんYemma(イェンマ)のパン
・コーヒー(グランド・エピスリーのメランジュ・グランド・エピスリー)
からの記事と詳細 ( ブリヤ・サヴァランに卵も添えて、3種のペッパーサラダ。|パリの川村さんちの朝ごはん|Blog|madame FIGARO.jp(フィガロジャポン) - フィガロジャポン )
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